中国国家統計局が発表しているGDP(国内総生産)の数値が"怪しい"ことは広く知られている。だが日本の財務省も、GDP統計を操作しているとしたら――。
財務省は、「経済の実体より統計が弱含んでいる」として、GDP統計を算出する際に用いる各種統計の集計方法の見直しを、関係省庁に求めている。
麻生太郎財務相は10月16日の経済財政諮問会議で、家計調査(総務省)、消費者物価指数(総務省)、毎月勤労統計(厚労省)、建築着工統計調査(国交省)の見直しを求めた。
例えば、個人消費を計る家計調査は、現在、調査対象の世帯主の過半は60代以上。年金暮らしの高齢者は、円安の影響を受けて消費を抑えているため、実態の個人消費より低い数値が出ている、などと財務省は説明している。
GDPマイナス成長を避けたい財務省が数字を"つくって"いる?
これについて、『週刊現代』(11月21日号)は、「あれこれ理由をつけているが、『マイナスになりそうな2015年7~9月期のGDPをどうにかしたい』というのが本音だろう。17年4月に予定される、消費再増税ができなくなることを恐れているのだ」と批判した。
この指摘は、当たっているかもしれない。昨年の本誌5月号で、産経新聞編集委員の田村秀男氏は、「2013年4~6月期の実質成長率が良かったので、政府は増税に踏み切りましたが、この数字は財務官僚が公共投資の集中的な発注で人為的に作ったものです」と述べ、増税のため、以前にもGDPを"つくって"いたと指摘している(下図参照)。
内閣府・国土交通省HPより本誌作成。
今の日本に必要なのは減税
不況時に増税すれば、さらに景気が悪化するのは当たり前のことだ。財務省の指示の下、数字をいじってGDP成長率をプラスにし、16年の消費増税を成功させたところで、景気はさらに悪化し、日本国民が不幸になるだけだ。
今、しなければいけないことは「減税」であり、所得税や相続税、消費税などの減税で、消費を喚起することだ。財務省はそろそろ、増税では国は豊かにならないことに気付くべきだ。(泉)
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