キャリアの形成を優先するため、アメリカで卵子を凍結する中国人女性が増えています。加齢が進むにつれ卵子が老化するため、妊娠率も低下します。そこで若いうちに卵子を採取し、液体窒素で保存することで、採取した時の妊娠率が期待できるといいます。
とはいっても、米カリフォルニア州の不妊治療センターの専門家によると、年に1500~1800人の中国人が来院しますが、その目的の大半は不妊治療。卵子の冷凍保存が目的の女性は全体の5%未満です。ですがその数は増えているといいます(2015年10月2日付ウォール・ストリート・ジャーナル電子版)。
中国では、卵子の凍結が許されるのは、既婚で子宮頸がんなどの病気を持つ場合のみと制限が厳しいため、アメリカで卵子を凍結するようです。ただ、卵子の凍結にかかる費用は通常1万1000ドル程度と高額なため、その金額を払える人はまだ限られています。
本欄では、卵子凍結という話題を通じて、女性の子育てについて考えてみます。