日本近代史研究・ウィスコンシン大学博士課程

ジェイソン・モーガン

プロフィール

米国ウィスコンシン大学で日本史研究の博士課程に在籍中。現在、法制史の研究のため、日本の法学者である末弘厳太郎と穂積重遠の思想とともに、東京裁判も研究している。

外国人から見ると安倍談話はどう見えるのか。本誌11月号では、ウィスコンシン大学博士課程で、東京裁判や日本の近現代史を研究するジェイソン・モーガン氏に話を聞いた。紙幅の関係で紹介し切れなかった部分を含めて2回に分けてお届けする。

ルーズベルト米大統領はソ連の道具と化していた

――談話では、日本は「新しい国際秩序」への「挑戦者」となっていったと述べられていました。日本は「国際秩序への挑戦者」だったのでしょうか?(前編からの続き)

モーガン氏(以下、モ) 当時の国際秩序の挑戦者はソ連であり、共産主義が世界を乗っ取ろうとしていたことを忘れてはなりません。

私は、当時のアメリカ大統領であるルーズベルト自身が共産主義者であったとは考えていません。しかし、彼はソ連の道具と化していました。