暑かった8月もまもなく終わる。海水浴やキャンプなど、夏休みを満喫した家族も多いかもしれない。そんな中、気になる統計が発表された。
内閣府がこのほど発表した2015年度「自殺対策白書」によると、1972年~2013年の間に自殺した18歳以下の小中高生、計1万8048人について調べたところ、8月後半に近づくにつれて多くなり、夏休み明けの9月1日に最大の131人と突出して多くなることが分かった。
文部科学省は、長期の休み明けは生活環境などの変化によって、児童・生徒に精神的な動揺が生じやすいと分析。「児童・生徒の変化を把握し、学校や地域、あるいは家庭において、見守りの強化や、児童生徒向けの相談や講演などの対応を集中的に行うことが効果的」としている。その他、春休み明けの4月上旬にも自殺が多い傾向が見られるという。
内閣府の発表を受け、NPO法人・全国不登校新聞社は記者会見を開き、「学校に行けない、自分は死ぬしかないと自分を自分で追い詰めないでください」「あなたのつらさをあなたと一緒に考えてくれる大人がいることを知ってほしい」というメッセージを伝えた。
7月には、岩手の中2男子のいじめ自殺が大きく取り沙汰され、今月21日にも、仙台市の中1男子が、いじめを苦に昨年、自殺を図っていたことが分かった。いじめの他にも、年齢が上がるにつれ、自分の進路などで思い悩み、自ら命を断つというケースも多いという。
自殺を減らす霊的人生観
成人も含めた自殺者の数は2009年以降、減少傾向にあり、2012年には3万人を切った。2014年には約2万5千人になったものの依然多く、若者の死因の1位が自殺であることなどから、大きな社会問題となっている。
自殺問題を考える際には、「人間がなぜこの世に存在しているか」という視点が欠かせない。
霊的真実を言えば、人間の本質は「魂」であり、魂を向上させるために、この世とあの世の転生輪廻を繰り返している存在だ。人生で味わう、さまざまな苦難や困難にくじけそうになることもあるかもしれないが、実は、それらは自らの魂を磨くための砥石であり、「人生の問題集」だ。そうした試練に立ち向かいながら、神仏のつくられたこの地上世界を、多くの人々と共により良いものにしていく。これこそが、この世に生を受けた意味だ。
幸福の科学グループでは、自殺防止を呼びかける「自殺を減らそうキャンペーン」を全国で展開している。公式サイト「あなたに贈る真理の言葉」には、多くの人々が人生でぶつかる、さまざまな問題の「参考書」が散りばめられている(同サイト http://withyou-hs.net/ )。
神仏は人間に乗り越えられない試練は与えない。霊的真実を知って、一人でも多くの人々が、自殺を思いとどまり、明日への希望を描いてほしい。(冨)
【関連書籍】
幸福の科学出版 『生命の法』 大川隆法著
https://www.irhpress.co.jp/products/detail.php?product_id=127
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2015年9月号記事 不登校はこうすれば解決できる - 再登校率96%以上の支援スクールが実践する「新常識」
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2014年4月号記事 「自殺を減らそう!キャンペーン」11周年 - Happy Science News - The Liberty 2014年4月号
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2015年7月9日付本欄 岩手いじめ自殺は止められなかったのか? いまだに残る隠ぺい体質