12 日付けで各紙、各紙電子版が、中国のステルス戦闘機「殲20」の初飛行成功を伝えている。
訪中のゲーツ米国防長官が中国の兵器開発に懸念を示した直後だけに、軍事力を見せつけるのが狙いだったと思われる。
対艦弾道ミサイルはまだ技術的な課題がある、ステルス戦闘機の実戦配備には 10年以上かかるなど、中国の軍事技術を過小評価する声が多いが、ニューズウィーク誌(1月19日号)がそれに警鐘を鳴らし始めた。
同誌によると、中国の戦略は、新型兵器の実戦力ではなく、中国の軍備増強が米国の心理に影響を与えるかどうかだという。
中国は伝統的に「隠すこと」を戦略としてきており、その姿勢の根底にあるものは孫子だ。まさに「兵は詭道なり」、つまり中国にとって「戦争の本質は、敵を戸惑わせること」であり、すぐさま武力に訴えるのではなく、経済や外交など武力以外の要素を軍事戦略の一環として利用して、米国を戸惑わせてきている。、と同誌は指摘している。
本誌 2010年7月号の「日本人のための『戦略の格言』」でも指摘しているとおり、まさに、中国は「累積戦略」(目に見えない戦略)で、着実に攻めてきているのだ。(吉)
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