全国の生活保護を受給している世帯数が、昨年10月時点で141万7820世帯に上り、過去最多となったことが12日、厚生労働省の集計で分かった。

生活保護世帯という貧困層の増加について、既存のメディアは、リーマン・ショック以降の雇用状況が改善しないことや、いわゆる「格差」の固定により貧富の差が広がっていることなどを、原因に挙げることが多い。

もちろんそうした要素もあるが、実は貧困問題には、もう一つ、マスコミがほとんど報道しない実態がある。生活保護世帯の多くは「夫と離婚した母子家庭」であることが多いのだ。主たる生計者である夫の収入を放棄し、パートの収入だけで子供を養い、学校に行かせるのは難しいという問題なのである。つまり現代日本の貧困問題は、「家庭というものの大切さが見失われている。家庭が壊れやすくなっている」という、価値観の崩壊の問題と深く結びついている。この点を隠し、政治や経済システムという外的要因のせいで貧困層が増えているとばかりあおるような報道には、一定の疑いをもって接するべきであろう。(T)

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【参考書籍】『危機に立つ日本』(大川隆法著・幸福の科学出版)第3章

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