国際ニュースで頻繁に聞く言葉が、「国際法」です。最近では、シリア内戦で化学兵器が使われたことについて、オバマ大統領などが「国際法違反」と発言しました。この「国際法」とは一体、どういうものなのでしょうか。

まずは、普通の法律との違いを知っておく必要があります。国内の普通の法律であれば、国会が法律を作って、それを行政が運用し、国民はそれに従うことになります。例えば「殺人はいけない」という法律を国会が作ったら、警察官が殺人犯を逮捕したりするわけです。

では国際法とは何かというと、それは、国会の偉い人が決めたルールで、罪を犯したらお巡りさんに捕まるというものではありません。国際法とは、国と国との間で結んだ条約や、国際社会で「常識」として受け入れられてきたルール・慣例のことを言います。

しかし問題は、国際社会には国会も警察もないことです。

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