映画「ファイナル・ジャッジメント」 - 識者によるインタビュー

映画「ファイナル・ジャッジメント」 - 識者によるインタビュー

 

2012年7月号記事

 

他国による占領が日本では起きない、と誰が言えるか

世界ウイグル会議日本全権代表
イリハム・マハムティ
Ilham Mahmut
 

1969年東トルキスタンのクムル生まれ。新疆大学予備学部入学、91年西北師範大学を中退。2001年に留学のため来日し、現職。著書に『7・5ウイグル虐殺の真実』(宝島社新書)がある。

 

無神論・唯物論国家のオウランでは、「宗教はアヘン」。侵略した日本でも、僧侶や神父などの宗教者や信仰を持つ者を次々と捕まえ、処刑していく。

 この映画は、今、日本が直面している危機、日本人が気づくべき重要なメッセージを伝えていると思います。映画を観てもらうことで、危機感を持つ人が増えるのではないでしょうか。

 映画では、侵略国家のオウランが日本の仏教やキリスト教を弾圧しますが、まさにウイグルで行われている宗教弾圧そのものです。中国共産党政府は「宗教は毒である」と言って、ウイグルの人々の信仰を奪おうとします。現在、公務員や労働者、小中高大学生が、職場や学校に所属する前には、中国政府から「私は宗教を信じません」という契約書に強制的にサインさせられるのです。

 しかしその狙いとは逆に、弾圧されればされるほど、人々の信仰心は強くなっています。私たちイスラム教徒にとってはアッラーですが、これは神を信じる気持ちを否定することは誰にもできないという事実を示しているでしょう。中国政府は、自分たちが宗教を超える価値観を持っていないため、宗教の存在を恐れ、弾圧するのです。

 中国は経済的にも軍事的にも大きく見えますが、重慶市トップの薄熙来の失脚を見ても分かるように、秋の党大会を控えて権力闘争が激しくなり、共産党政権内部は大きく混乱しています。また最近、人民解放軍が機関紙で胡錦濤政権に忠誠を誓う論説を載せましたが、これは軍が党にすり寄らないとまずい状況があるから。今、党も軍も不安定になっているのです。

 ただ怖いのは、中国が国内に問題を抱えたときに、人々の不満や怒りの矛先を外に向かわせ、国内をまとめようとすることです。反日教育もそのためですが、ウイグルやチベットで起きた他国による占領が日本では起きない、と誰が言えるでしょうか。日本人は、自分の国を守るということをもっと真剣に考えなければいけません。

 

 

 

 

 

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