キリスト教界に激震が走っています。東方正教会が分裂するかもしれません――。

東方正教会とは、カトリック、プロテスタントと並ぶ、キリスト教三大教派の一つであり、世界に約2億数千万人の信者がいます。

事の発端は、ウクライナ正教会の独立でした。

これまでウクライナ正教会は、ロシア正教会の管轄下にありました。ただ、ロシア正教会とウクライナ正教会の間で、長く対立が続いていました。

このほどウクライナ正教会はコンスタンティノープル総主教庁に、ロシア正教会からの独立を求めました。そしてコンスタンティノープル総主教庁も、独立を認める方向で動き出したのです。

ちなみに東方正教会はカトリック(西方教会)とは異なり、各国の正教会が原則として同格です。ただし、コンスタンティノープル総主教庁が、最も高い権威を持つとされています。

ロシア正教会は、ウクライナ正教会の独立とコンスタンティノープル総主教庁の承認を強く非難し、「コンスタンティノープル総主教庁との関係を断絶する」と宣言しました。