UFOの研究は、米英を中心とした西欧圏がリードしていると思われているが、言語の壁に阻まれ知られてこなかっただけで、実は 東欧圏でも真剣に行われている。今年9月に『UFOs Over Romania』(ルーマニア上空のUFO)という書籍が、初めてルーマニア語から英語に翻訳され話題になった。

UFO専門のメディアOpen Mindsが、著者であるルーマニアのダン・D・ファルカス博士にインタビューしている記事が興味深い。

この書籍のカバーには、ルーマニアの教会で見つかったUFOらしきものの壁画の写真が使われているとおり、ルーマニアには、まだ世界に知られていない多くのUFOの記録があり、それは他の東欧諸国も同様だという。書籍の中では、軍のパイロットや一般の人々によるUFO遭遇事件が多くの写真とイラストで紹介されている。

著者のファルカス博士は、1998年にASFANという未確認航空宇宙現象の研究機関を、首都ブカレストの天文台の中に設立し、数学、天文学や航空学他多くの専門家とともに多元的にUFOを研究している。

2014年にはルーマニアでUFO会議を開催、テレビやラジオなどメディアにも多数出演、世界UFO会議への参加など世界的な交流もしてきた。また、UFO目撃の報告や写真などのデータを収集、分析もしている。

ファルカス博士は、宇宙の進化の中で「ハイパー文明」という非常に進化した文明が存在することや、パラレル・多次元宇宙の存在、霊界と物質界の存在などを想定。 進化した知的生命体は、何百万年も前から地球の存在を知っており、地球がオリジナルの真理、視点、 創造物(芸術、科学、哲学……)など、 独自に進化するのを待っているかもしれないという。

例えば昆虫学者が蟻塚を観察するとき、生態系をできるだけ壊さないようにしながら、一部の蟻を実験室に持ち込んで、新種を作り出そうとするかもしれない。あるいは、"ロボット蟻"を作って巣に放つということも考えるだろう。博士は、進化した宇宙人が、地球人に対して「同様のこと」をしているかもしれないという。

博士は、「UFOは存在する」と言い切れる理由として、以下のように述べている。

「UFO学は完全に科学にはなりえないが、そのことがUFO学の重要性を否定するものではない。世界中の異なった国や文化、 宗教を持つ人々が、首尾一貫した内容の報告をしていることが理由だ。科学だけでなく、宗教、民間伝承、超常現象などが複雑にからんでいるため、もっと多元的なアプローチをする必要がある。そして反証できない限りは、すべての事実に敬意を払うべきだ」

やはり昨年、『UFOs Over Poland』 (ポーランド上空のUFO)という本が初めて英語に翻訳され、その内容がメディアにも取り上げられ話題となったことがある。我々が知らないだけで、地球のあらゆる場所で、かなり多くの共通したUFO遭遇やUFO墜落事件があるようだ。"『UFOs Over Japan』"にも早くお目にかかりたいものだ。(純)

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http://the-liberty.com/article.php?item_id=8109