2016年7月号記事

Interview

杉原千畝氏がリトアニア領事代理時代に使った部屋。ユダヤ難民を救うため、1カ月半にわたり約6千人に通過ビザを発給。戦後イスラエルのヤド・バシェム賞(諸国民の中の正義の人賞)を受賞した。

杉原千畝氏の実の息子
杉原伸生氏インタビュー

人間として正義を貫いた父

第二次大戦中、ナチスドイツに迫害されたユダヤ人たちを救った、日本の外交官・杉原千畝氏。

その霊言『日本外交の正義論』を読んだ千畝氏の四男・伸生氏が、父について語った。

杉原千畝に聞く 日本外交の正義論

杉原千畝に聞く 日本外交の正義論

大川隆法著

幸福の科学出版

最初に『日本外交の正義論』を読んだ時には、「父のことをよく調べているな」と驚きましたが、本当に杉原千畝が降りてきて話をしているのだと聞いて、二度驚きました。

本当に父が言っていたこととそっくりで、「父に会えた」と感じました。

例えば、千畝"本人"が、「私は三流外交官ですから」などと語っていますが、これは父が言いそうなことです。それから、「今、戦争が起こって日本難民が出る時に備えて、シベリアあたりに逃げ場を確保するべき」と言っていますが、これも同じようなことを言うだろうと思います。

ビザを発給してユダヤ人を助けたことについては、「日本の名誉を回復するために私の活動を使ってくださることはありがたいが、私個人の名誉のための活動は希望していません」と本で述べています。実際、私たち子供も、1968年に父がイスラエル大使館に呼ばれて、初めて父がしたことを知ったくらいです。

新聞やテレビが取材に来ても「記事にするようなことじゃない」「自分の名前で商売してほしくない」とよく言っていました。

父にとっては、人間としてやるべきことをしたのだという考えなのでしょう。

次ページからのポイント

杉原千畝内容の知られざる人柄とは

千畝の故郷の岐阜県民・加納有輝彦インタビュー