政界深層メモ Web特別版【新安保法制が「違憲」ではない理由(下)】

2015.06.27

宇田川敬介

プロフィール

(うだがわけいすけ)1969年東京生まれ。中央大学法学部卒業後、株式会社マイカル、國曾新聞社での勤務を経て、現在は国政に関する取材活動の傍ら、交友関係を活かして経営コンサルタント事業を行う。近著に『韓国人知日派の言い分』など、訳書に『習近平の肖像』(崔虎敏著)がある(いずれも飛鳥新社)。

国会に参考人招致された憲法学者の「違憲」発言で混乱の度合いを増した安保法制の審議。分岐点に差しかかった日本の防衛議論について、本誌で連載記事を執筆中のジャーナリストの宇田川敬介氏が、2回にわたり、目指すべき方向性について提言。今回は、高名な軍事評論家だった故・三根生久大(みねお・きゅうだい)氏が、生前、宇田川氏に語った防衛論などについて紹介する。

「国民」「領土」「主権」を守れ

本記事では野党批判も食傷気味なので、今回はあえて、新安保法制の改善のために「政府批判」を行ってみよう。

そもそも、守るべき「日本」とは何だろうか。戦前は「国体」だったが、戦後はこの中身が「国民」「領土」「主権」という国家の三要素から考えられている。

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