米・失業率低下では喜べない

2011.01.10

アメリカの失業率が 9.4%と前月より0.5%改善したと発表されたが、この数字は実質的な雇用回復を意味していないと米誌ニューズウィーク(電子版)が論じている。仕事を探していない人は失業率の数字には含まれないが、新たに職探しを止めた人の数が新規雇用の数を上回っていると言っても、今回の失業率低下は雇用改善によるものではなく、求職断念によるものだというのが論旨である。

アメリカの失業率は 10%前後の高止まりが続いており、バーナンキFRB議長も言及したように、いまのペースの雇用創出では、今後とも「雇用なき回復」が続く可能性がある。好況時には旺盛な消費に支えられてきたアメリカ経済だが、家計の貯蓄率も高まる傾向にあり、往時の力強さを取り戻せるかは不透明だ。昨年の中間選挙では失業問題が民主党の首を絞めた格好になったが、このまま雇用の改善が遅れるようなら、2012年の大統領選挙への影響も必至と言えるだろう。

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