日本の和の精神が平和への道 外交評論家・加瀬英明氏に聞く中東問題(3)
2015.03.17
外交評論家 加瀬英明
プロフィール
(かせ・ひであき) 1936年、東京生まれ。77年から福田・中曽根内閣で首相特別顧問を務めたほか、『ブリタニカ国際大百科事典』初代編集長を経て、現在は国内外での講演・執筆活動を行う。『アメリカはいつまで超大国でいられるか』(祥伝社新書)、『加瀬英明のイスラム・ノート』(幸福の科学出版)など著書多数。
年初からイスラム過激派によるテロが相次いでいる。しかし、日本人にとっては、なぜ、どんな理由で中東地域の混乱が起きているのかは分かりにくい。
そこで、外交評論家でイスラム教やユダヤ教に関する多数の著作で知られる加瀬英明氏に話を聞いた。現在発売中の本誌2015年4月号では紙幅の関係で割愛せざるをえなかった内容も含めて、全3回に分けてお届けする。最終回の今回は、イスラム諸国の近代化と日本の和の精神について。
イスラム諸国の近代化は難しい?
――現在のイスラム諸国は科学技術で欧米に負けてしまっていますが、キリスト教圏が近代化する前は、イスラム教圏のほうが進んでいました。日本が明治維新で近代化を遂げたように、イスラム教圏でもそうした近代化が進んでいくのでしょうか?
加瀬: 難しいでしょうね。というのは、石油が出るからです。
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