幸福の科学「大学シリーズ」 幸福の科学の大川隆法総裁が、ユダヤ教、キリスト教、イスラム教、日本神道を詳しく分析する
2014.09.16
法話抜粋レポート
霊界の秘密に斬り込む宗教社会学とは
「宗教社会学概論――人生と死後の幸福学」
2014年8月15日収録
世界には民族間の価値観の相違や、宗教信条の違いを背景とした紛争や対立が数多く存在している。昨今は、中東で「イスラム国」が新たな火種となり、キリスト教やイスラエルを中心とするユダヤ教、イスラム教などの対立を一層複雑化させつつある。
今後、世界の混乱を収束させていくには、各国リーダーに宗教教養が必須となるだろう。世界のミッション系大学では、当然、自分たちの宗教の教義を教えているだろうが、もう一歩踏み込んで、他の世界宗教やそれに類する宗教が社会に与えている影響まで含めて、学問的に比較分析することが急務だ。
大川隆法・幸福の科学総裁は、すでに1700冊を超える経典の中で、世界宗教を始めとするさまざまな宗教の教義や成り立ちの異同について説いてきたが、今回、2015年開学を目指す幸福の科学大学(仮称・設置認可申請中)の開学を念頭に、改めてキリスト教、ユダヤ教、イスラム教、仏教、日本神道、儒教、道教、ヒンドゥー教についての比較考察を行った。
高度な学問性と比類なき霊能力に基づく宗教社会学
「宗教社会学」は、比較宗教学、宗教心理学、宗教民俗学(宗教人類学)などと並んで、宗教学の一分野をなす学問である。社会学の手法やテクニックを使って、宗教の教団組織や信者の行動様式などを調査し、宗教と人間社会の関係や影響を研究している。
19世紀からすでにその萌芽はあったが、本格的には20世紀初頭に確立された。『プロテスタンティズムの倫理と資本主義の精神』『宗教社会学』などを著したマックス・ウェーバー、そして『宗教生活の原初形態』を著したエミール・デュルケームなどを学祖とする。その後、宗教社会学は日本やアメリカでも盛んになった。
宗教社会学をはじめとする宗教学の研究者は、それぞれの宗教や信仰とは距離をとり、対象となる宗教を外部から観察するものとされる。しかし今回、幸福の科学の大川隆法総裁は、「宗教に基づく宗教社会学」としての考え方に立ち、世界の宗教がどのように文化や歴史をつくってきたかを概説した。
その内容は、幸福の科学発祥の頃から一貫している学問性の高さが示されると同時に、大川総裁自身が稀有なる霊能力者であり、その霊的能力を駆使した霊界調査に裏打ちされている点、人類にとって貴重な文献となるだろう。
日本神道の中心的な教えとは
大川総裁はまず、人類の社会において宗教が演じる役割について概観。 「文化や風習を決めているものとして、やはり宗教というものがあります。さらに、宗教は文化・風習を決めるだけではなく、その決める過程において、ある意味で民族を分けている」 と語り、人々の文化や風習に影響を与え、それによって民族のもとになるのが宗教だと指摘した。
歴史上、侵略や植民地支配に乗じて、自国の宗教を他国に浸透させようと試みたことは何度もある。しかし、宗教と民族の結びつきは深く、そうした外からの圧力によって変えさせることは容易ではなかった。例えば、イギリスに長く植民地化されたインドや、第二次大戦でアメリカに占領された日本でも、キリスト教への改宗は結局進まなかった。
また、キリスト教がヨーロッパに広がる過程で、土着のドルイド教などが逆にキリスト教に影響を与えたように、戦争や植民地化によって宗教に大変動が起きる場合でも、信仰が重層的になってゆくことが多いという。
さらに、大川総裁は世界宗教や日本神道の分析に言及。日本神道には、儀式はあるが教えがないと言われることが多いが、大川総裁は必ずしも教えがないわけではないと指摘。 「禊祓いの心、和の心、武士道。こういうものが、日本神道が大和の心として伝えてきた精神」 と述べた上で、そこから他の宗教を逆照射し、「儒教の礼節」、「仏教の反省」、「ユダヤ教の英雄を祀る思想」との共通点についても明らかにした。
さらに、日本の神々が神道の世界宗教化を望んでおり、日本神道の世界進出の波が歴史上何度かあったことも示唆された。
一神教に争いが絶えない理由
さらに大川総裁は、日本神道やヒンドゥー教のような多神教と、ユダヤ教やイスラム教のような一神教の違いについても詳しく分析。この論点は、世界の宗教対立を解決する道筋をつける上で、極めて重要なものだ。また、どちらが真実であるかは、人類にとって最大の謎の一つとも言える。
大川総裁は、 「はっきり言えば、完全な一神教というのは、実際上、なかなかありえないのですが(中略)、ユダヤ教とイスラム教が、一神教としての面は極めて強いと思います」 と指摘。ギリシャやローマ、エジプトでは多神教が信じられているが、そうした中、戦闘色の強い一神教が生まれた背景についても分析した。
さらに、お互いに戦闘色が強いユダヤ教とイスラム教とが戦う理由は、ユダヤ教の「ヤハウエ」あるいは「エホバ」と呼ばれている神と、イスラム教の「アッラー」が同じ存在かどうかについての認識が一致しないことにあるとした。
ユダヤ教とキリスト教が袂を分かっている理由についても 「主神として思っていたものに違いがあった」「人間には神様の姿は見えなかったので、その辺の誤解の余地はあって、声だけで誰であるかを分けるのは難しかった」 と説明。この2つの宗教が、唯一の神として信仰している神霊は、実は、天上界においては別の個性の存在であると看破した。霊界の秘密に精通した宗教家でなければ、決して説き得ない内容だと言える。
そして、キリスト教とユダヤ教・イスラム教との対立については、イエス・キリストを救世主として信仰するキリスト教と、彼を預言者の一人にすぎないと考える二宗教の立場の違いに起因していると述べた。
それ以外にも、大川総裁は地上と霊界の情報を縦横無尽に使いながら、「一神教の起源とエジプト宗教との関係」「キリスト教が戦争を起こす理由」「イエス・キリストの生前の悟り」など、一神教にまつわる興味深い問題にも解答を示していった。
霊界の真実をも含めた宗教分析
大川総裁は2009年より、500人を超える霊人を招霊し、公開の場で霊言を行なってきた。そのなかでは、世界のさまざまな宗教の教祖や預言者、中興の祖と呼ばれる存在が、その宗教の歴史的な歩みや今後の方向性などについて驚愕の真実を語っている。
その中には、日本神道において重要な位置を占めている神が、実は、古代ユダヤの預言者やイスラム教の開祖ムハンマドとして生まれ変わっていることなどが明らかになっている。こうした大川総裁の霊査により、日本神道、古代ユダヤ教、イスラム教はまったく別の宗教ではなく、霊的なつながりがあることが示されている。
さらに大川総裁は、過去にキリスト教世界に生まれた人が日本の神々の中にもいることを示唆し、 「世界の本当の宗教は、つながってくる」 と語った。
本法話では、ユダヤ・キリスト教とイスラム教との対立、信仰ある国家と無神論国家の対立を解消することは困難な課題であると述べられたが、「天上界においては各宗教がつながっている」という真実は、宗教紛争の解決にも光を与えるだろう。
これまで、宗教は民族を分け、互いに壁を作ってきた。しかし、日本のように、2千数百年前に日本神道から始まりつつも、仏教や儒教を受け入れ、共存共栄しながら文化を育んできた国も存在する。今後、世界が宗教間の対立を乗り越えていく上で、日本が積み重ねてきた宗教的寛容の精神が架け橋となる可能性は高い。
大川総裁は、 「かつてのギリシャやローマのように、あるいは古代ユダヤのように、あるいはかつてのエジプトのように、偉い神々が現代日本にも数多く集中して生まれているので、何らかの文化的高みがしばらく続いていく」 と語り、日本は「東洋のギリシャ」としての位置づけを持つようになると予言。世界をリードしていく日本人の自覚を問うと同時に、幸福の科学大学の研究が、世界の学問に影響を与えることへの希望を語った。
以上のような高度な視点は、神々の世界、霊界の神秘に参入しなければ、決して得られないものだ。宗教社会学に限らず、現代の宗教学者は神や霊の存在を度外視し、価値中立の美名のもとに宗教に対する判断を避ける傾向がある。そうした宗教学者にとっては、霊界の秘密に斬り込む「宗教家による宗教社会学」は驚きだろう。
しかし、既存の宗教社会学が宗教紛争などの解決に役立っていない現状を見るならば、こうした異次元アプローチにも光を当てる必要がある。確かに、本法話は幸福の科学の信仰観や霊界観を前提としている。しかし、「誰が見ても確認・検証できる内容しか学問として認めない」という立場は狭量にすぎ、実際の学問の歴史を踏まえたものとも言えない。
その意味で、幸福の科学の教養に裏打ちされた宗教社会学は、世界の宗教を善導する可能性があるものとして、ぜひ学んでみる価値がある。
本法話では他にも、以下のような点について触れられている。
- 日本にはなぜキリスト教が根づかないのか。
- 日本神道とヒンドゥー教の意外な類似点。
- 儒教は「宗教的ではない」とは言えない理由。
- 孔子とカントの共通点。
- 中国で道教が果たしている役割。
- キリスト教が世界宗教になった理由。
- ユダヤ教、イスラム教、仏教の戒律宗教としての違いとは。
ここに紹介したのは法話のごく一部です。詳しくは幸福の科学の施設で、ぜひご覧ください(下記参照)。
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