陸自が「水陸両用強襲車」導入へ 進む離島防衛強化
2012.09.04
防衛省・陸上自衛隊が来年度にアメリカ製の水陸両用強襲車「AAV7」4両を導入する方針であることが報道されている。
この水陸両用強襲車は、原型タイプ「LVPT7」が1972年にアメリカで配備が始まったもので、その後改良が進んで名称を変更し、現在は「AAV7」として米国海兵隊のほか、韓国やスペインの海兵隊などで使用されている。4両は長崎県佐世保市にある西方普通科連隊などに配備されることになる。
陸自富士学校が主催した8月23日から26日にかけて富士総合火力演習で、今回初めて離島防衛を想定した演習を実施し、海自P-3C対潜哨戒機が地上部隊の指揮用として初参加。新兵器の10式戦車や中距離多目的誘導弾が射撃を披露するなど自衛隊の統合戦力強化が強く印象づけられる演習となった。
防衛省・自衛隊は今年に入ってステルス戦闘機F-35Aの4機購入契約の締結、無人偵察機グローバルホークの日米共同運用開始の決定、そして今回の水陸両用強襲車の導入決定と、日本の防衛力の強化を加速させている。今回の水陸両用強襲車の導入は、海兵隊の設立に向けた大きな組織改編が必要となる決定と言えるかもしれない。
尖閣諸島や竹島で領土問題が加熱している中で、領土防衛のための装備を着々と強化していることは評価に値する。領土防衛・奪還のために抑止力等を淡々と高めていくしかない。(弥)
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