政府が北朝鮮からの難民対策を検討 3万人以上の在韓邦人保護も
2011.12.26
政府が北朝鮮のトップが金正日総書記から金正恩氏に継承されたことを受け、北朝鮮からの大量難民を想定した対策を検討し始めた。25日、各紙が報じている。
日本海側の自治体と事前協議を進め、難民を一時保護する受け入れ施設を選定しているという。また、韓国情勢が不安定化した場合、在韓邦人の輸送に米軍の協力を求めるとともに、日本として自衛隊機や民間航空機を活用することも慎重に検討しているという。
民主党の前原誠司政調会長は金正日氏死去後すぐ、「権力闘争の激化、内紛、難民などの流出、国内が混乱する可能性も否定できない。安全保障面で万全の態勢をとるよう政府に求めたい」と述べた。3万人以上いる在韓邦人の保護を最優先して対策を練っているものとみられる。
日本政府は94年に金日成主席が死去した際に、緊急事態に対処するシナリオを作成したが、日本の側で問題となるのは偽装難民だ。難民を装って軍事作戦やテロ、日本国内での騒乱を起こす可能性があり、武装解除させるために自衛隊を日本海側に配置する必要がある。
現時点までに北朝鮮軍に通常と異なる動きは見られないが、少なくともこの1カ月は不測の事態に備え、準備しておかなければならない。(織)
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