ブラジル大統領選で、「脱中国」を目指す保守派候補が首位 ─ 共産主義支持の現政権と中国に決定打
2026.10.06
《ニュース》
ブラジルで10月4日、大統領選が実施され、保守派のフラビオ・ボルソナロ上院議員(自由党)が、現職の左派ルラ大統領(労働者党)を抑えて首位となりました。両候補とも半数を超える得票が得られなかったため、25日に2人による決選投票が行われる予定です。
《詳細》
事前の世論調査では「ルラ氏がやや優勢」とされていましたが、得票率はボルソナロ氏が47%、ルラ氏が45%でした。両者を除く10人の候補者の多くが右派や中道右派のため、ボルソナロ氏が決選投票で勝利することが見込まれています。
ボルソナロ氏は、「ブラジルを偉大な国にする」とし、トランプ米政権との連携強化と、10個の省庁の廃止や歳出削減、減税による「小さな政府」などを掲げています。
また、ブラジルは今年だけでも殺人事件が世界最多の6万4000件発生するなど深刻な治安状況にあり、ボルソナロ氏は犯罪の厳罰化や取り締まりの強化を訴えています。
さらに、トランプ政権が中南米の右派諸国と共に創設した安全保障連合体「米州の盾」に加盟することも公約しており、「反中」でトランプ政権との結束を深めていくとみられます(関連記事:「米トランプ政権と中南米17カ国の「軍事連合」がいよいよ発足」)。
通算3期にわたり大統領を務めたルラ氏をはじめとする左派政権下で、治安の悪化や大規模な債務、中国との関係の深化といった問題が深刻化する中、こうした問題を懸念する福音派キリスト教徒などからの熱烈な支持を受けたと見られます。
ボルソナロ氏はさらに、父であるジャイル・ボルソナロ前大統領(2019年~23年在任)に恩赦を与えることも公約しています。ジャイル氏は前回の大統領選でルラ氏に敗れた後、「クーデターを企てた」として有罪判決を受け、禁錮27年の刑に服しています。トランプ大統領はこの有罪判決を「魔女狩り」と呼び、50%の関税を課すなどの報復を行っていました。
一方、格差是正や福祉拡充を唱えていたルラ氏は、「予期せぬ結果だった」とし、決選投票に向けて支持基盤の拡大に注力するとしています。
選挙結果を受け、アルゼンチンのミレイ大統領は「ブラジルで自由が進む 親愛なる友人フラビオ・ボルソナロ氏が、この歴史的な選挙で共産主義者のルラに勝利したことをお祝い申し上げます」としています。
中南米では昨年末から、ペルー、コロンビア、ボリビア、コスタリカ、チリなどで右派指導者が相次いで勝利する「ブルータイド」が続いています。中南米最大の人口と面積、経済規模を誇るブラジルで保守政権が誕生すれば、中南米の「親米・保守化」が決定的なものとなります(図参照)。
出典:Visegrád 24のXより。
《どう見るか》
「自由・民主・信仰」のために活躍する世界の識者への取材や、YouTube番組「未来編集」の配信を通じ、「自由の創設」のための報道を行っていきたいと考えています。
「ザ・リバティWeb」協賛金のご案内
YouTubeチャンネル「未来編集」最新動画