金融や教育でも進む、中国のモンゴル"資源供給基地"化計画【チャイナリスクの死角】

2026.04.09

国際政治学者

佐久間 拓真

(ペンネーム)
国際政治の中でも特に米中関係、インド太平洋の安全保障、中国情勢を専門にし、この分野で講演や執筆活動、現地調査などを行う。

前回は内陸国モンゴルに迫る、インフラ投資と資源開発という美名の下で加速する中国の経済的侵略に触れた。

通貨スワップ協定による「柔らかな金融支配」

さらに深刻な問題がある。それは膨大な対外債務である。

モンゴルは、中国輸出入銀行などからインフラ開発のための巨額融資を受けてきた。2026年現在、モンゴルの対外債務残高は対GDP比で極めて高い水準にあり、その返済負担は国家予算を圧迫し続けている。

債務返済が困難になれば、スリランカやラオスの事例に見られるように、戦略的資産の租借権や資源採掘権を中国側に譲渡せざるを得なくなる「債務の罠」が現実味を帯びてくる。

中国による金融支援は、一見すると救いの手に見えるが、その実態は通貨スワップ協定などを通じた「柔らかな支配」である。モンゴル中央銀行と中国人民銀行の間のスワップ協定は、通貨の安定に寄与する一方で、モンゴルを中国の金融圏から離脱不能にさせる鎖となっている(*)。

(*)金融危機時に外貨不足が生じても、中国との通貨スワップ協定を通じて人民元を調達できれば、自国通貨の安定に資する。他方で、この仕組みへの依存が深まれば、長期的には中国の協力抜きに金融安定を維持しにくくなる。

「孔子学院」や「奨学金制度」で取り込まれる次期リーダー層

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タグ: 通貨スワップ協定  資源開発  佐久間拓真  チャイナリスクの死角  債務の罠  孔子学院  経済的浸食  モンゴル 

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