2026年はどんな年になるのか。 ─ アメリカの首都から見た今年の展望(後編)【─The Liberty─ワシントン・レポート】
2026.01.02
前編でお伝えしたように、トランプ政権の政策として、関税政策以外に、大型減税法案(「トランプ減税」の恒久化と追加減税策。去年7月成立)、国境強化対策(不法移民対策)、政府改革(政府効率化や、DEI(多様性、公平性、包括性)やLGBTQ啓蒙方針の撤廃)、エネルギー・環境政策の規制緩和・撤廃、そして、和平外交などがあるが、これらの政策の背後には特徴的な理念の柱がいくつかある。
「信仰の復活」と「常識革命」
一つは、「信仰の復活」とでもいうべきものだ。トランプ支持者の大半は福音派を中心とするクリスチャンで占められているが、彼らは、大統領選の数カ月前から、大統領選を「霊的戦い」("Spiritual warfare")と位置付け、全国各地で「祈りの会」の集会などが開催された。
この年は、聖書の売上が急増し(2024年10月末時点で前年比22%増)、若者を中心に教会に行く人が急激に増えたため、「スピリチュアル・ブーム」「信仰(宗教)の復活」などと呼ばれた(国境を超えた世界的現象)。
トランプ氏は、大統領選の約4カ月前(7月13日)に起きた暗殺未遂事件以降、あらゆる講演やスピーチで「全能なる神のご加護」("The grace of Almighty God")と公言し、神への信仰心が深まったとも語り、アメリカを再建するために神から命を与えられたという趣旨の発言を繰り返した。
トランプ氏は、第2次政権発足後、「ホワイトハウス信仰局」(White House Faith Office)と「信教の自由委員会」(Religious Liberty Commission)を創設し、建国の父たちの原則に基づき(大統領令に明記)、定期的に公聴会を行うなどして、リベラル系の学校や行政機関などから信教の自由を守る活動を行っている。
バイデン政権時代に浸透したLGBTQの啓蒙、特に、トランスジェンダーの啓蒙促進の政策をトランプ氏が撤廃したのも、「神は男女の2種類の性別を創った」という宗教的信念に基づいている。
減税政策や規制緩和、また、政府内の無駄や不正をなくす政府改革も、以前からトランプ氏が講演会などで繰り返し強調してきた言葉である「自由は神から与えられたものであり、政府から与えられたものではない」という考え方が基礎にある。この理念は、1776年の独立宣言文に込められている「建国の精神」と同じものだ(「全ての人間は平等であり、創造主[Creator]から『生命、自由、及び、幸福の追求』という不可侵の権利を与えられている」と明記)。
また、トランプ氏が頻繁に訴えてきた理念として「コモンセンス(常識)革命」があり、これは当たり前のことを当たり前にすべきだという考え方だ。バイデン政権で促進されたDEIプログラム(マイノリティを強制的に優先)から能力主義への転換も「コモンセンス」に基づく改革であり、元男性のトランスジェンダー(肉体は男性のまま)が女子スポーツに参戦すべきでないという方針も「コモンセンス」の問題としている。
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