民主党が長引かせた史上最長の"無意味な"米政府閉鎖が終了 ─ 民主党の妨害が残したのは経済損失だけ

2025.11.13

《ニュース》

アメリカで10月1日から続いていた「政府閉鎖」が13日、終了しました。

《詳細》

予算が成立せず、公共サービスなどの政府機能が一時停止する「政府閉鎖」は、史上最長を記録していました(13日時点で、43日間)。

一部の連邦職員が休職を余儀なくされたほか、無給で勤務を続けていた管制官の欠勤が相次いだことによる空港の減便・遅延や、低所得者向け食糧支援プログラム(SNAP、いわゆるフードスタンプ)の資金が枯渇寸前に陥るなど、さまざまな影響を及ぼしていました。米議会予算局(CBO)は、閉鎖に伴う経済損失が110億ドル(約1.7兆円)に上ると試算しています。

そうした中、米下院が12日、政府閉鎖を終わらせる「つなぎ予算」案を賛成多数で可決。共和党のほぼ全員が賛成したほか、民主党からも6人が賛成に回りました。その後、トランプ大統領の署名を経て正式に成立しました。

政府閉鎖の発端は、「オバマケア(医療保険制度改革法)」に関するコロナ禍対応のための補助金の延長をめぐり、共和党と民主党が対立し、予算が成立しなかったことにあります。同補助金は年末に終了するため、民主党は延長を要求しましたが、共和党は「無駄や不正利用が多い」として反対。「まず、つなぎ予算を成立させてから話し合うべきだ」と提案すると、今度は民主党が反対し、折り合いがつかなくなかったという経緯があります。

民主党は、「オバマケアが延長されなければ、保険料が2倍になる」と喧伝していますが、年末に期限切れになるのは「コロナ対応のための一時的な補助金」であり、オバマケアそのものがなくなるわけではありません。共和党が補助金延長に反対しているのは、同補助金の支給基準が甘く、不適切な保険加入や不正の温床となっていたからです。事実、「裕福な家庭が、5カ月の海外旅行に行きながら、補助金を満額受け取っていた」という事例も報告されています(11月7日付米フォックス・ニュース)。

また民主党は「10年間で1.5兆ドル(約230兆円)の予算を盛り込む」よう共和党に提案していました。しかし、その中身は「不法移民への医療提供」や国際支援、LGBTQ関連など、共和党が到底呑める内容ではありませんでした。

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タグ: 中間選挙  民主党  共和党  政府閉鎖  オバマケア  補助金  妨害 

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