中国元老と習主席との緊張関係にさらなる変化か【澁谷司──中国包囲網の現在地】
2025.09.03
アジア太平洋交流学会会長・目白大学大学院講師
澁谷 司
(しぶや・つかさ)1953年、東京生まれ。東京外国語大学中国語学科卒。東京外国語大学大学院「地域研究」研究科修了。関東学院大学、亜細亜大学、青山学院大学、東京外国語大学などで非常勤講師を歴任。2004年夏～05年夏にかけて台湾の明道管理学院(現・明道大学)で教鞭をとる。11年4月～14年3月まで拓殖大学海外事情研究所附属華僑研究センター長。20年3月まで、拓殖大学海外事情研究所教授。著書に『人が死滅する中国汚染大陸 超複合汚染の恐怖』(経済界)、『2017年から始まる! 「砂上の中華帝国」大崩壊』(電波社)など。
最近まで中国の元老には「4大派閥」が存在していた(*1)。
評論家の唐靖遠(とう・せいえん)の分析によれば、今、共産党の元老(老人幇)は(1)「紅毛派」=曽慶紅(そう・けいこう)ら「習近平支持派」、(2)「政治改革派」=温家宝(おん・かほう)と李瑞環(り・ずいかん)ら「汪洋(おう・よう)支持派」、(3)「現体制維持派」=胡錦濤(こ・きんとう)ら「胡春華(こ・しゅんか)支持派」、(4)「軍部」=張又侠(ちょう・ようきゅう)や劉源(りゅう・げん)の4大派閥に分かれて、熾烈な党内闘争を展開していた。
だが昨今、その力関係が変わっているという説がある。
(*1)2025年8月6日付万維ビデオ
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