試写会で重役らが居眠り……最後まで業界人に冷笑されたルーカスの大逆転劇─ スター・ウォーズ創造の秘密(後編)
2025.07.23
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「いったいあの男が何を言っているのか、理解に苦しんだよ」
(「ゴールデン・チャイルド」ほか、マイケル・リッチー監督)
「皆、まったくこの作品を理解できず、製作費をどう回収するか、不安で仕方がなかった」
(元・20世紀フォックス重役ガレス・ウィガン)
「当時、私は『フォース』というアイデアはピンと来ない、とさんざん文句を言ってしまった……後になって、自分の誤りに気付いたよ」
(「ミッション:インポッシブル」ほか、ブライアン・デ・パルマ監督)
スター・ウォーズは誰もが知る大ヒット作だ。しかし、1977年5月25日の公開日まで、業界内では「誰もがあざ笑う大失敗作」として知られていた。
ジョージ・ルーカスが73年に物語の第一稿を書いてから、5年後に完成した映画を試写会にかけた時に至るまで、関係者や監督仲間はそのアイデアを冷笑し、作品に嫌悪感さえ示し続けた。
この期間の苦しみを、大川隆法・幸福の科学総裁も「彼自体は、自分の考えていることや描こうとしているものを誰にも理解してもらえなかったので、非常に苦しみがありました」と紹介している(ジョージ・ルーカスの守護霊霊言)。
「創造」とは単に、"新しく素晴らしいアイデアを生み出す"ことでは完結しない。それを最後まで形にし切り、世に送り出されるのを見届け、さらに一定の時間が経つまで、「何がつくられているのか」は、本人しか理解できないことも多い。
この"後半戦"の逆風を乗り切ることを含めて、本当の「創造」と呼ぶのだということを、ルーカスは教えてくれる。
2025年8月号記事「宇宙時代の今こそ知りたい STAR WARSは実話だった!」では、人々を熱狂させた本作の背景にあった史実性を明かした。本欄では、そこでは紹介し切れなかった、ルーカスの創造学について紹介する。本記事はその後編(前・中編は関連記事参照)。
「話が奇妙すぎる」──酷評されたスター・ウォーズ構想
ルーカスが塗炭の苦しみの中、スター・ウォーズの構想と脚本を生み出したことは、中編で紹介した。
最初にできたあらすじは、以下のようなものだった。
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