中国が仕掛ける邪悪な対米工作 - ニッポンの新常識 軍事学入門 62

2025.07.29

2025年9月号記事

ニッポンの新常識

軍事学入門 62

中国が仕掛ける邪悪な対米工作

世界の流れを正しく理解するための、「教養としての軍事学」をお届けする。

台湾国防大学兼任助教授

劉 振興

(りゅう・しんこう) 台湾生まれ。台湾の政治作戦学校と国防大学政治研究所卒。政治学博士。現在は国防大学、国立空中大学の兼任助教授(非常勤助教授)を務める。

中国は「トランプ米大統領を脅威」と考え、前回の大統領選の当選を阻止しようとしました。中国がトランプ氏を警戒する理由は、彼が「中国が嫌い」である上に、「動きが読めず」「コントロールもできない」からです。

中国は、アメリカの若者に人気のSNS「ティックトック」を通して、民主党支持者を扇動し、反トランプ運動を盛り上げてきました。同時に、世界のシンクタンクや政財界の有力者などにも「トランプ氏の不信感」を植え付けています。米政権に不利な世論を広げれば、バイデン前政権のように動きを封じられると考えているからです。しかしトランプ氏はその圧力をはねのけて、「コントロールできない」ことが、中国を悩ませています。

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