韓国「国防改革の最終目的は戦って勝つ軍」で延坪島など軍備強化

2011.06.17

韓国軍は、昨年の北朝鮮による延坪島(ヨンビョンド)への砲撃を受けて、北朝鮮に近い朝鮮半島西側の黄海上の島嶼(とうしょ)部を防衛するため、新たに「西北島嶼防衛司令部」を発足。15日に海兵隊司令部錬兵場で記念式が開かれた。

延坪島砲撃事件では、北朝鮮から砲弾約170発が撃ち込まれたのに対して、韓国軍が遅れて80発しか反撃できなかったことに批判が高まり、組織改革や軍備増強が急がれていた。

今回発足した司令部は、海兵隊の権限を強化した陸海空の合同作戦司令部で、島嶼部に駐屯する海兵隊に直接作戦を指示でき、司令部内に配置した陸海空軍の将校を通じて各軍に支援を要請できる。16日付聯合ニュースによると、陸軍4人、海軍9人、空軍8人、海兵隊56人で構成される。

新司令部創設に伴い、島嶼部にはすでに最新型の戦車なども配備され、今後、新型レーダーや攻撃ヘリ、ロケット砲、ミサイルなども配置されて軍備を強化し、兵力も1000人増強した6000人規模になる。

李明博大統領は「国防改革の最終目的は戦って勝つ軍をつくることだ」と記念式に寄せてあいさつを送り、金寛鎮(キム・グァンジン)国防相も「今日を起点に韓国軍は、敵に打ち勝つより強い軍隊、国民に信頼される軍隊になるための国防改革に拍車をかけていく」と述べた。

日本人は、軍隊に対する抵抗感が強く、東日本大震災でようやく見直されつつあるが、自衛隊への敬意もほとんどない。護憲派の人たちは、「憲法9条があるから日本は平和であり、軍隊を持つから戦争が起こる」と主張するが、そうした考えは国際的に非常識であるということが、李大統領や金国防相の発言からも分かるだろう。

「戦争の放棄」といっても、攻められる戦争は放棄することができず、国防とは相手国以上の武力を持っていなければなんら意味がない。海兵隊はそれだけで陸海空すべての戦闘力を有する軍隊で、議会が承認しないと発動できない陸海空軍と違い、大統領の命令だけでどこへでも直行できる。有事の際には、もっとも素早く動くことができる軍隊であり、東日本大震災でも米海兵隊が活躍した。日本も海兵隊を創設すべきだ。(吉)


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