2019年に廃炉を決めていた米スリーマイル島原発1号機が再稼働へ、マイクロソフトが利用 電力需要の急増に再エネでは対応できない
2024.09.24
スリーマイル島原子力発電所。
《ニュース》
2019年に廃炉とすることが決まっていたアメリカ・ペンシルベニア州のスリーマイル島原子力発電所1号機を2028年に再稼働することを、運営する米大手電力会社がこのほど発表しました。
《詳細》
スリーマイル島原発の2号機は1979年、核燃料が溶け落ちる事故を起こして廃炉となりましたが、同じ敷地の1号機は、その後も稼働を続けていました。しかし近年、太陽光や風力発電、またシェールガスを使った天然ガス火力との厳しい競争に勝てず、2019年に廃炉が決まっていました。
ところが、電力を大量消費するAIの普及により、データセンターの電力需要が急増することが予想されています。そのなかには「(アメリカで)2028年には大型の原発38基分に相当する3800万キロワット分の需要が増える」というものもあり、IT系企業は、安定した電源を確保できるか否かが死活問題となっています。
スリーマイル島原発を運営するコンステレーションエナジー社は、28年に1号機の運転を再開することを目指すとし、マイクロソフト社との間で20年間の電力購入契約を締結したことを発表しました。
アメリカでは、二酸化炭素を排出しない「安定電源」として原発が再評価されており、政府は、廃炉となった原発の再稼働の支援を始めています。西部ミシガン州のパリセイズ原発はすでに廃炉となっていますが、バイデン政権は約2300億円の融資を決めました。再稼働すればアメリカで初めてとなり、世界でも異例のこととなります。
《どう見るか》
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