「リニアの2027年開業」が断念され、最短で34年以降に延期 リニア開発の遅れは中国の差し金と厳しく批判される川勝静岡県知事
2024.03.30
画像:YMZK-Photo / Shutterstock.com
《ニュース》
JR東海は29日、2027年を目指してきたリニア中央新幹線の品川-名古屋間の開業時期の目標を断念する方針を明らかにしました。
《詳細》
リニア中央新幹線をめぐっては、山梨・静岡・長野の3県をまたがる「南アルプス」のトンネルを掘削すべく、15年に山梨側で、16年には長野側で工事が始まりました。しかし、静岡県の川勝平太知事が「トンネル工事は深刻な水不足を招く」「62万人の『命の水』を守る」など環境への影響を懸念して着工を認めず、当初の計画から6年以上の遅れが出ています。
JR東海はこれまでも「27年の開業は困難」と言い続けてきましたが、着工の目途が未だに立たないことから、このたび正式に断念する形となりました。同社は静岡工区の着工から開業まで10年はかかると見込んでおり、仮に24年に着工したとしても、品川-名古屋間の開業は最短で「34年以降」にずれ込むとしています。
27年の開業断念については各地で落胆の声が相次いでおり、愛知県の大村秀章知事は「極めて残念。(開業が)1、2年ではなく、さらにずれ込んでいくことは断腸の思いだ」と述べ、三重県の一見勝之知事は、「開業が遅れることは国益を損なっているのではないか」と述べています。
リニアが開通すれば、東京から名古屋まで最速40分、大阪まで最速67分で到着できると言われています。三菱UFJリサーチ&コンサルティングによると、品川-名古屋間の開業で、移動時間の短縮や企業の生産性向上によって約10兆円の経済効果が試算される一方で、「そろそろ開業の遅れによる経済損失も考えるべきだ」と指摘する関係者もいるということです(3月30日付産経新聞)。
川勝知事は「リニアに反対しているという言い方は誤解だ」としながらも事実上の難癖をつけ、リニア着工を遅らせています。その反対理由も二転三転を繰り返して混乱を生み、「反対のための反対ではないか」との批判も出ています。
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