中国の地方政府、財政ひっ迫で公務員と教師にボーナス返還を要求 問題は私有財産を認めない独裁体制
2021.07.14
《ニュース》
中国の地方政府は、コロナパンデミックによる税収の減少に伴い、公務員や教員にボーナスの返還を命じていると、米メディア「ラジオ・フリー・アジア(RFA)」がこのほど報じました。
《詳細》
報道によると、河南省、江西省、広東省の公務員と公立学校の教師は、2021年の第1四半期のボーナス返済額としてそれぞれ2万元を請求され、同時に全てのボーナスが無期限に停止されたことを知らされたといいます。上海、山東省、重慶市、湖北省でも、公務員のボーナスが停止されているとのことです。
江西省景徳鎮市の学者である李僑(リー・チアオ)氏は、RFAの取材に、「当局が『経済成長の豊作』を謳っていても、パンデミックが進行する中、閉鎖された店や企業がいたるところにあり、失業者も出ています。税収が落ち込み、財政難は避けられません」と指摘。「去年の上半期は上海だけが黒字で、他の都市・地域は赤字でした。政府が皆で腹をくくる必要があると言う時は、それなりの理由があるのです」と語っています。
成都在住の作家で独立系研究者の譚作人(タン・ズーレン)氏も、こうしたことは中国各地で行われているとし、「パンデミック以来、税収は間違いなく減少しているでしょう。一方で支出は増加しており、収入と支出の間に大きなギャップが生じています」と述べています。
江西省にある九江銀行は、ボーナスを返還できない国家公務員に対し、「ボーナス返還ローン」を始めたといいます。
《どう見るか》
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