「デニス・ホー ビカミング・ザ・ソング」 - リバティWeb シネマレビュー

2021.05.27

© Aquarian Works, LLC

 

2021年7月号記事

Movie

デニス・ホー ビカミング・ザ・ソング

全てを捨てて香港を守ろうとするスター歌手の姿

 

【スタッフ】
監督・脚本・制作:スー・ウィリアムズ
【配給等】
配給・宣伝:太秦
【公開日】
2021年6月5日よりシアター・イメージフォーラムにてロードショー

 

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【レビュー】

2014年、香港で延べ100万人を超える学生や市民が政府の方針に抗議した「雨傘運動」。

警察の催涙弾に対抗して、雨傘を持った若者たちが街を占拠したこの運動に、一人のスーパースターの姿があった。彼女の名前はデニス・ホー。2001年のデビュー以来、数々の音楽賞を総なめにし、香港ポップスの中核を担う歌手として、中華圏のみならず世界規模で活動する一方、映画や舞台などで女優としても活躍してきた。

社会運動にも積極的に取り組んできた彼女は、雨傘運動でデモに参加し、最前線で座り込みを続けたため逮捕され、中国から封殺。所属レコード会社からも契約を打ち切られてしまった。

そして2019年6月、香港で逃亡犯条例改正に反対するデモが発生。彼女は催涙ガスと放水が飛び交う通りに立ち続け、デモ参加者を守ろうとする。そして国連やアメリカ議会で香港の危機的状況を世界に発信し続ける……。

映し出されるデニスの半生は、香港と中国の30年間のいびつな関係と情勢を見事に反映している。華麗なるキャリアを断たれ、命の危険にさらされても自由のために声を上げ続ける姿は、希望を失わないことの大切さを教えてくれる。彼女の姿から、香港で何が起きたのかを伝えるドキュメンタリー。

 

ザ・リバティWeb シネマレビュー

「デニス・ホー ビカミング・ザ・ソング」

(星3.5。満点は5つ)


タグ: スー・ウィリアムズ  ビカミング・ザ・ソング  デモ  逮捕  香港  逃亡犯条例  2021年7月号記事  雨傘運動  シネマレビュー  デニス・ホー 

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