大手豪紙が中国政府のプロパガンダ広告の掲載を中止 利益より世界正義を選べるか
2020.12.12
《ニュース》
オーストラリア政府の反中姿勢が、民間企業にも波及しているようです。
オーストラリアの民放大手ナインエンターテインメントは、シドニー・モーニング・ヘラルドやジ・エイジ、オーストラリアン・ファイナンシャル・レビューなど、自社が所有する新聞社で、"広告"として折り込まれる中国政府のプロパガンダ紙「チャイナ・ウォッチ(China Watch)」の掲載を中止しました。
9日付の英紙ガーディアンによると、半年前に契約更新を停止したことが確認されたとのことです。
《詳細》
チャイナ・ウォッチとは、中国の国営英字紙チャイナ・デイリーが発行する広告で、米紙ニューヨーク・タイムズやワシントン・ポスト、ウォール・ストリート・ジャーナルなど、アメリカやヨーロッパを中心に世界の大手紙に折り込まれています。
広告と銘打ってはいるものの、尖閣諸島が中国に帰属すると主張するなど、その内容は中国政府の考えを一方的に拡散するもの。さらに、新聞にしか見えない体裁になっているため、何も知らない一般読者が読めば、あたかも大手紙が中国政府を礼賛するようなニュースを報じているように見え、中国政府のプロパガンダだと各国から批判されてきました。
今年4月には、英大手紙のデイリー・テレグラフがチャイナ・ウォッチの掲載を中止したと報じられたばかり。中国政府による工作活動に対し、民間企業でも懸念が高まっています。
《どう見るか》
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