中国で米牧師が投獄される ホワイトハウスが救助を求める署名を掲載
2018.08.31
画像は、署名が掲載されているページ。
《本記事のポイント》
- アメリカ人の牧師が中国で拘束され、1年以上が経過した
- 米NGO「チャイナ・エイド」が、このほどホワイトハウスに嘆願書を提出
- 公然と人権を蹂躙する中国に対して、周辺諸国も異議の声をあげるべき
アメリカ人の牧師が中国政府に拘束されていることに対し、ホワイトハウスのホームページにこのほど、解放を求める署名が掲載された。
拘束されているのは、ノースカロライナを拠点に活動していたキリスト教牧師、ジョン・カオ氏。ミャンマーの貧しい子供たちへの学校建設に向けて活動をしている最中、中国の国境で拘束され、その20日後に「違法入国を組織した」罪で逮捕された。1年以上に渡って中国当局に拘束されている。
カオ氏の妻であるジェイミー・ポウエル氏は、ワシントンで開かれた宗教的自由を推進する大会で次のように訴えた。
「夫の信仰に基づいた活動が原因で、逮捕されるよう仕立て上げられたように見えます」
「拘束されて以降、夫の健康状態は急速に悪化しています。50ポンド(約23キロ)も体重が落ちました。私や息子たちと交流することも許されていません。私と息子は、アメリカから1万マイル(約16100キロ)離れた現地に飛び立ちましたが、夫に会うことは叶いませんでした」
キリスト教系NGOが米政府に嘆願書
こうした不当な拘束に声を上げたのが、キリスト教系NGO「チャイナ・エイド」だ。同団体は、中国国内における「宗教的自由」と「法の支配」を促進する活動を続けている。2018年6月号の本誌で取材をしたボブ・フー氏が、アメリカ亡命後に設立した。
( https://the-liberty.com/article/14381/ )
代表のフー氏は拘束されたカオ氏と交友関係があり、チャイナ・エイドの代表として抗議。ホワイトハウスに対して解放に向けた活動を求めるため、署名活動を開始した。9月1日(アメリカ時間)までに10万人の署名を集めることができれば、当局が嘆願を再調査し、しかるべき政策の専門家に提出し、公式に見解を述べるということだ。メールアドレスと名前をローマ字で入力すれば、署名できる。
※ホワイトハウスの署名ホームページ
https://petitions.whitehouse.gov/petition/rescue-us-pastor-chinese-prison
中国政府は宗教への弾圧を強めている。昨年だけで、20万人以上のキリスト教徒が迫害され、そのうち3700人が拘束された。イスラム教を信仰するウイグル人への弾圧も厳しさを増している。数十万人から数百万人が、強制収容所で拘束されていると報告されている。
なお、30日発売の「ザ・リバティ」10月号、ならびにネット・オピニオン番組「THE FACT」では、ウイグル自治区における宗教弾圧の実態を明らかにしている。(関連サイト参照)
公然と人権を蹂躙する中国政府に対し、周辺諸国からも異議の声をあげる必要がある。
(片岡眞有子)
【関連サイト】
ウイグル人の悲痛な叫び!中国政府の大弾圧の実態に迫る【ザ・ファクト×The Liberty】
【関連記事】
2018年9月号 トランプがつくる世界新秩序──「アジアの冷戦」を終わらせる - 編集長コラム
https://the-liberty.com/article/14695/
2018年6月号記事 平和ムードの裏の人権弾圧 神を信じると「罪」になる国 Part1
「自由・民主・信仰」のために活躍する世界の識者への取材や、YouTube番組「未来編集」の配信を通じ、「自由の創設」のための報道を行っていきたいと考えています。
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