アメリカで次々と明らかになったリベラルメディアの偏向報道 民主主義を守るのは国民

2017.12.29

《本記事のポイント》

  • 米リベラルメディアの「アンチ・トランプ」の偏向姿勢が次々と明かされている
  • 隠し撮り動画で暴露「すべては視聴率のため」「ロシア疑惑の証拠は何もない」
  • 民主主義を守るためにはメディアの公平性や国民の本質を見極める姿勢が必要

新聞やテレビ、雑誌など、媒体を問わず偏向報道が問題視されている。不公平な報道や、事実の黙殺などをするマスコミは、「社会全体・公の利益に適うべし」という「社会的公器」としての役割を失いつつある。

アメリカでも、トランプ米大統領がマスコミを公然と批判したことにより、「フェイクニュース」が問題になった。実際に2017年、米メディアの偏向が次々と明らかになっている。

本欄では、潜入捜査を通して米メディアの偏向報道を明らかにする団体「プロジェクト・ヴェリタス」がこれまでに暴いてきた、リベラルメディアの偏向の実態を紹介したい。

「すべては視聴率を取るため」

米メディアの偏向姿勢が顕著に現れたニュースが、トランプ陣営とロシア政府が共謀したとする、いわゆる「ロシア疑惑」だ。

プロジェクト・ヴェリタスは今年6月、アンチ・トランプの代名詞とも言えるCNNに潜入取材をした映像を公開した。CNNの監修プロデューサーのジョン・ボニフィールド氏は、会話を隠し撮りされた映像で、トランプのロシア疑惑についての一連の報道について、次のようにコメントしている。

「ロシアゲートには確かな証拠は存在しない」「ほとんどでたらめだ」「すべては視聴率を取るため」

さらにボニフィールド氏は、CNNの報道方針について、同社のジェフ・ザッカー社長が「トランプ氏を叩くように」と指示していることに言及し、「CNNの視聴者の多くが、アンチ・トランプ報道をすれば喜ぶ(中略)トランプはいいビジネスだ」とも述べた。

CNNと同様に、トランプ陣営とロシア政府の共謀を証明しようと躍起になっていたのがニューヨーク・タイムズ紙だ。プロジェクト・ヴェリタスは、同紙にも潜入取材を試みている。10月、立て続けに動画を公開した。

同紙で編集デスクを務めるデス・シュー氏は、隠し撮りされた動画の中で、トランプ氏を「何も分かっていない愚か者」と罵倒し、「主要な目的は購読者を獲得すること。そのためにできることは何でもするわ」と豪語した。

また、ニューヨーク・タイムズ社のITコンサルタントを20年務めているトッド・ゴードン氏も、同じく隠し撮りされた音声で次のように話している。

「彼ら(ニューヨーク・タイムズ紙の記者)は不公平だ。(同紙が偏向しているということについて)100%同意するよ。彼らはトランプについて不公平に報じている」「彼らは全員、疫病のごとくトランプを嫌っている」

「まだ証拠は1つもない」

アンチ・トランプを代表するワシントン・ポスト紙の報道姿勢も、白日の下にさらされた。11月、プロジェクト・ヴェリタスのホームページ上に2つの動画が更新され、以下の内容が世界に公開された。

ワシントン・ポスト紙のプロダクト・ディレクターであるジョーイ・マーバーガー氏は、「もしトランプが明日いなくなったとしたら、私たちの購読者は40%下がるだろう」と述べた。

また、同紙の安全保障の記事を担当するアダム・エンタス氏も、「私たちの報道では、まだトランプ氏がロシアとの共謀で有罪になるとまでは言えない。私が知る限り、まだ証拠は1つもない」と発言。

民主主義に不可欠なメディアの公平性

民主主義国家では、国民が政治家を選出する。その国民は、メディアの報道を見て、どの候補者に政治を任せたいかを決める。メディアの報道が偏れば、国民の考えも偏り、正しい判断ができなくなる。メディアが「社会的公器」の役目を負うのは、このためだ。

プロジェクト・ヴェリタスを率いるジェームズ・オキーフ氏は、「メディアが、公に明かすことなく非常にバイアスのかかった見方を持っていたら、民主主義は死んでしまう」と話している。民主主義を守るためには、メディアの公平性が不可欠になる。オキーフ氏のように、マスコミの偏向姿勢に声を上げる存在は貴重だといえる。

国民一人ひとりも、マスコミの情報を鵜呑みにすることなく、自分の頭で考え、ニュースの本質を見極める姿勢が求められる。

(片岡眞有子)

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タグ: フェイクニュース  民主主義  アメリカ  偏向報道  ロシアゲート  ベラルメディア 

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