「築地市場の豊洲移転を求める陳情書」を幸福実現党が提出
2017.03.29
記者会見を行う七海氏(左)と吉井氏。
《本記事のポイント》
- 幸福実現党が「豊洲移転を求める陳情書」を東京都に提出
- 豊洲に移転しないことで、経済的な損失が広がっている
- 豊洲は築地よりも安全
築地市場の豊洲への移転問題をめぐり、東京都議会では議論が紛糾している。
そうした中、幸福実現党財務局長の七海ひろ子氏と、同党東京都本部代表の吉井利光氏が28日に、東京都庁に対して、豊洲への移転を1日も早く行うよう求める陳情書を提出。その後、都庁で記者会見を開き、小池知事の判断に疑問を呈した。
豊洲市場の建設費6千億円を無駄にするな!
東京都に陳情書を提出する七海氏(左)と吉井氏。
七海氏は記者会見で、懸念されている環境問題について、「豊洲では汚染物質の除去が行われており、コンクリートも敷かれているため、汚染物質が健康被害を引き起こす恐れはありません」と主張。地下水の汚染についても、「市場内では地下水を使用しないため、安全上の問題はありません」と指摘した。
コストの面においても、豊洲市場の建設には、すでに6000億円もの税金が投じられている。また、移転しなかった場合も、電気・水道料金などの維持・管理費で1日当たり500万円がかかっているという。
七海氏は、「土壌汚染のリスクに注目するあまり、移転を先延ばしにすることは、東京都にとって大きな経済的な損失であり、一日も早く豊洲市場に移転すべきだ」と訴えた。
七海氏とともに会見に参加した吉井氏は、弊誌の取材に対してこう語る。
「小池都知事は『都民ファースト』を掲げていますが、豊洲へ移転しなければ、6000億円以上の税金を無駄に使うことになります。都民の税金を無駄遣いすることが都民ファーストと言えるのでしょうか。
知事は今後、移転の可否について専門家の意見を仰ぐようです。ですが、決断するのは、最後は政治家です。専門家の意見や、マスコミの世論調査に判断を丸投げするのではなく、都知事が責任をもって決めるべきです」
豊洲市場の安全面に問題はない
本欄でも何度も指摘してきたように、築地市場の安全性にも懸念が生じている。
市場の老朽化は進み、建材に使用されているアスベストの飛散の可能性も指摘されている。さらに、年に300~400件もの交通・接触事故も起きている。衛生面を見ても、豊洲の地下水より高濃度のベンゼンを含んだ排気ガスを排出するトラックが市場内を走り回り、ネズミやゴキブリなども出るというひどい状態にある。
小池知事には、そうした築地の問題に目を背けず、マスコミや世論に迎合することなく、東京都の発展という観点に基づいて、一日も早い豊洲移転を進めていただきたい。
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