HSU論壇 - 沖縄・基地報道に見る「黙殺権」の危険性 - 里村 英一
2016.12.25
2017年2月号記事
HSU論壇
未来への貢献 第16回
沖縄・基地報道に見る「黙殺権」の危険性
ハッピー・サイエンス・ユニバーシティ(HSU)
ビジティング・プロフェッサー
里村 英一
(さとむら・えいいち)1960年生まれ。新潟県出身。在京のテレビ局宣伝部を経て、91年、幸福の科学に奉職。本誌編集長、幸福の科学グループ広報局長などを経て、現在、幸福の科学専務理事(広報・マーケティング企画担当)兼HSUビジティング・プロフェッサー。ネット番組「The Fact」メインキャスターも務める。共編著に『スピリチュアル・エキスパートによる徹底検証「イスラム国」日本人人質事件の真相に迫る』(幸福の科学出版)などがある。
マスコミが世論を誘導する怖さはつとに指摘されてきたが、事件や問題を「黙殺する」という手段についてはほとんど研究されていない。
メディア問題に精通する里村英一氏が、沖縄の基地報道を例に、この手段の危険性を論じる。
マスコミの「黙殺権」について、最近の事例を題材に考えてみたい。「黙殺権」とは「マスコミが報道しないことによって、事実そのものをなかったことにすること」と定義される(注1)。
メディアからすれば「放送時間や紙幅に限りがある以上、編集は止むを得ない」という言い分はあろう。だが、その編集法や取り上げ方が、政治的あるいは思想的に偏った立場からなされるならば、国民の判断は狂い、国家の安全にも関わる重大な危険を招くことになる。その典型例が、2016年10月に沖縄で起きた「土人」騒動だ。
この騒動は、沖縄県東村高江での米軍訓練場整理・縮小のためのヘリパッド(ヘリコプターの離着陸帯)建設工事に関して、反基地派と機動隊の間で軋轢が激化したもの。大阪から派遣されていた機動隊員が反対派を「土人」と呼んだことが「差別発言」だとして、沖縄県の地元紙はもとより全国紙やテレビが大々的に報道。国会でも議論されるに至り、政府が対応に苦慮する大問題となった。
(注1)この言葉は、幸福の科学の大川隆法総裁によって提唱されたもの。典型的なものとしては、2016年7月の参議院選挙において、特に在京テレビ局が幸福実現党の候補者をほとんど黙殺したことなどが挙げられる。
「自由・民主・信仰」のために活躍する世界の識者への取材や、YouTube番組「未来編集」の配信を通じ、「自由の創設」のための報道を行っていきたいと考えています。
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