ユネスコ分担金支払いへ 「南京大虐殺」を日本の税金で国際社会に広める愚

2016.12.18

日本政府は、支払いを保留していたユネスコ(国連教育科学文化機関)への分担金を支払う方針を固めた。17日付朝日新聞が報じた。

昨年10月、中国が申請していた「南京大虐殺の記録」が世界記憶遺産に登録されたことを受け、これまで日本政府は、今年の分担金(約38億5千万円)の支払いを保留していた。

分担金とは、ユネスコ加盟国に支払いが義務付けられるお金で、日本は、全加盟国中2位の約9.6%に当たる金額を出している。ちなみに、1位はアメリカ(約22%)、3位は中国(約7.9%)だ。しかし、アメリカは2011年のパレスチナのユネスコ加盟をきっかけに支払いを止めているため、事実上、日本が最も多くの分担金を支払ってきた。

今回、支払いの方針を固めた背景には、保留状態が長引くと、日本に次ぐ金額を支払っている中国が最も多くの支払いを行っていることになり、中国の発言力が拡大し、日本の発言力が縮小していく懸念がある。また、他の加盟国からの反発の広がりや、日本が主張しているユネスコ改革や遺産登録が滞ることも考慮し、今回の方針に至ったという。

しかし、ユネスコに多額の分担金を支払い続けることは、日本にとって本当にプラスになるのか。

政治利用されてきたユネスコ記憶遺産

ユネスコは、政治的に利用されることも多い。中国による「南京大虐殺の記録」の世界記憶遺産申請は、まさにその象徴だ。

2015年に、中国が登録を目指していた「南京大虐殺の記録」に対しては、幸福実現党(釈量子党首)が、「南京大虐殺は歴史のねつ造である」ことを証明した反論書を作成。パリのユネスコ本部を訪れるなどして、数回にわたって、申請を却下するよう申し入れた。この申し入れ書には、国内外の有識者延べ100人以上が賛同した。

同党は、中国側の資料は虐殺を示す証拠ではなく、遺産登録のプロセスも不透明で、日本政府の反論の機会がないことなどを指摘していた。

「ユネスコ」を使って、日本を貶める中国や韓国

現在も、世界記憶遺産への登録を足がかりに、中国がフランスで「南京大虐殺展」を開催するなど、政治利用は進む。韓国でも、従軍慰安婦の記憶遺産申請の際に使った資料の展示会を行うなど、「ユネスコ」というブランドを利用し、日本が貶められているのだ。

これらは、分担金を「支払っていたにもかかわらず」起きた出来事だ。

例えるなら、あるスポンサー企業が、自らお金を出して、自社がやってもいない犯罪を、やったかのように広く宣伝しているようなものだ。

もし、日本政府が分担金の支払いを続けるのであれば、それに見合った発言力、影響力を行使すべきであり、少なくとも「南京大虐殺の記録」の遺産登録を撤回に追い込むべきだ。国民の血税を使って、中国の歴史ねつ造を国際社会に広める"支援"をするなど、言語道断である。(祐)

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