家宅捜索を利用した政党潰し!? - 選挙が危ない 3
2016.08.30
基本的に、警察は正義の味方。だが、時として権力の道具として使われることもある。写真:ロイター/アフロ
2016年10月号記事
選挙が危ない
家宅捜索を利用した政党潰し!?
選挙が終わると、選挙違反の問題が取り沙汰される。
だが、時の政権と警察は密接な関係にあり、いつも公平な捜査が行われるとは限らない。
(編集部 山下格史)
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東京都港区にある幸福実現党本部に8月、警視庁の家宅捜索が入った。
7月の参院選で、同党の候補者の応援演説をした男性タレントに、会社役員らが5万円の謝礼を渡したことが、公職選挙法(以下、公選法)に違反した疑いがあり、会社役員と同党につながりがあることが理由だ。
ただ、同党はそれまでに捜査に協力してきた経緯があり、金額の少なさも考えると、家宅捜索は行き過ぎと言える。産経新聞も「同法違反での政党本部の捜索は異例」(3日付)と報じた。
実は、この出来事には重大な問題が含まれている。人々の魂の救済を行う宗教の聖域に、世俗の警察権力が介入する際には特別の配慮が必要で、極めて慎重であるべき、という世界の常識を、簡単に乗り越えてしまった点だ。
次ページからのポイント
幸福党本部は神社と同じ
5万円で家宅捜索は行き過ぎ
政権と警察は密接に関係している
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