保守系団体が日韓合意への要望書を提出 韓国は慰安婦問題を蒸し返す

2016.01.29

慰安婦問題の「日韓合意」から1カ月が経つ中、保守系民間団体「慰安婦の真実国民運動」(加瀬英明代表)がこのほど、安倍晋三首相と岸田文雄外相に対して要望書を提出。「慰安婦は性奴隷ではない」などの正しい歴史観に基づいた政府の発信を求めた。

要望書には、日本政府が合意の中に「(日本)軍の関与の下に、多数の女性の名誉と尊厳を深く傷つけた」という表現を使ったために、「慰安婦=性奴隷」との誤解が海外に広まったと指摘。元慰安婦に10億円を拠出する点についても、戦後の請求権問題を解決した「日韓基本条約」をないがしろにしたとしている。その上で日本政府に対し、誤った歴史観を広める海外メディアや、アメリカの教科書会社などへの対応を要請した。

韓国外交部が対日批判を示唆

日本では、韓国は合意によって対日批判ができなくなったと思われている節があるが、韓国の認識とはズレがある。

例えば、韓国外交部が20日、HP上に公開した「日本軍慰安婦問題の合意に関するFAQ」と題したページ。この中で、韓国が国際機関などで慰安婦問題を取り上げるか否かの質問に対して、「政府は、戦時性暴力など普遍的価値としての女性の人権を保護し、促進するための国際社会の議論には、今後も継続し積極的に参加していきます」と答えている。

つまり、韓国は今後、国連などで慰安婦問題に触れないというわけではない。逆に日本は、そうした国際社会の場で、韓国側の言い分を黙認せざるを得なくなった。もし、日本が反論に出れば、合意を反故にした「信用の置けない国」と世界から思われかねない。

歴史的事実を無視した日韓合意。合意による「実害」は今のところ顕在化していないが、遠くないうちに、韓国は日本に牙をむく可能性は否定できない。韓国の慰安婦問題の蒸し返しを防ぐには、日本が正しい歴史を世界に訴える必要がある。

(山本慧)

【関連記事】

2015年1月15日付本欄 桜田発言「慰安婦はビジネスだった」撤回 安倍首相の左傾化が止まらない

http://the-liberty.com/article.php?item_id=10766

2015年12月29日付本欄 歴史を20年後退させた慰安婦問題の日韓合意 安倍首相は真実の前に謙虚であれ

http://the-liberty.com/article.php?item_id=10703

2015年12月27日付本欄 日韓外相会談で「河野談話」の見直し困難 韓国のゆすりが顕在化

http://the-liberty.com/article.php?item_id=10695

2015年1月10日付本欄 中国のずさんな「南京」申請が判明 2015年は歴史戦で大敗

http://the-liberty.com/article.php?item_id=10747


タグ: 日韓合意  慰安婦  要望書  国際社会  歴史観  対日批判  保守系団体  韓国  人権 

「自由・民主・信仰」のために活躍する世界の識者への取材や、YouTube番組「未来編集」の配信を通じ、「自由の創設」のための報道を行っていきたいと考えています。
「ザ・リバティWeb」協賛金のご案内

YouTubeチャンネル「未来編集」最新動画



記事ランキング

ランキング一覧はこちら