ラグビーで勝ち、経済で負ける南アフリカ 中国語教育の前に母国語教育の充実を
2015.10.24
ラグビーワールドカップ・イングランド大会は、まもなくクライマックスを迎える。ニュージランド戦を24日に控えた南アフリカ代表は、グループリーグでは日本に歴史的敗北を喫したものの、ベスト4まで順当に勝ち上がって来た。ただ、これとは対照的に、国内経済は「ある国」への依存が続く。
南アフリカは来年1月から、公立学校の選択科目として「中国語」を導入すると、23日付読売新聞が報じた。
記事によれば、南アフリカは今後5年間、中国から毎年200人の教員を受け入れ、自国の教員を年間100人ほど中国に留学させる計画だという。レアメタルなどの鉱山資源の輸出先であり、同国最大の貿易相手国である中国との経済的結びつきを深める狙いだ。
南アフリカで圧倒的存在感を放つ中国人
中国人は、南アフリカで圧倒的な存在感を放っている。
南アフリカに住む中国人は約35万人と言われており、1500人ほどの在留日本人数と比べてもケタ違いだ。首都ヨハネスブルクにはチャイナタウンがあり、週末になると中国人で賑わいを見せる。
また、南アフリカは中国が主導するアジアインフラ投資銀行(AIIB)にも参加し、最大の貿易相手国である中国との経済的結びつきをさらに深める方針だ。
言語による植民地化
ただ、今回の中国語導入について、不満の声が上がっている。
記事によると、ある教育関係者は、教員不足などで母国語教育すら受けられない子供が多い中、中国語を優先することについて、「(中国の)言語による『植民地化』だ」と疑問を呈している。こうした不満が生まれる原因の一つには、中国企業が中国人を中心に開発を行い、現地の雇用を生まないという、中国中心のアフリカ政策がある。
「中国は愛も慈悲もない」
今後、南アフリカの中国化が進み、共産主義を国是とする中国の価値観が広がっていけば、「南アフリカ建国の父」であるネルソン・マンデラ元大統領が根付かせた「自由」「平等」といった精神も失われてしまう。
マンデラ氏本人は中国についてどう考えているのだろうか。
実はマンデラ氏は2013年12月、亡くなって数時間後、霊として、大川隆法・幸福の科学総裁のもとを「訪問」。霊言による「ラスト・メッセージ」を遺し、中国に対して以下のように厳しく非難している。
「彼らは、自分たちの国を産業化するための鉱物などの地下資源を求めているだけです。大国になって日本やアメリカと戦い、ヨーロッパやアフリカ、オセアニアの国々に対して覇権を握りたいからです」「彼らの心のなかには、人々への愛も慈悲もなく、神からの指導も受けていません」
大国を目指している中国だが、国内経済は悪化の一途をたどり、購買力は確実に落ちている、このまま中国に貿易を依存していては、南アフリカの経済は衰退するだけだ。
国の繁栄のために、南アフリカがすべきことは、まずは母国語教育に力を入れ、愛国心あふれる繁栄の担い手を輩出することだ。そして、日本やアメリカのような、民主国家を貿易のパートナーとすることが、今後の生き筋だろう。(冨野勝寛)
【関連書籍】
幸福の科学出版 『ネルソン・マンデラ ラスト・メッセージ』 大川隆法著
https://www.irhpress.co.jp/products/detail.php?product_id=1075
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