ユネスコの誤審 「南京」記憶遺産 決定の舞台裏 - 現地ルポ× 8カ月追跡取材
2015.10.29
2015年12月号記事
現地ルポ × 8カ月追跡取材
「南京」記憶遺産 決定の舞台裏
ユネスコの誤審
中国が申請していた「南京大虐殺」の資料が、ユネスコ記憶遺産に登録された。「従軍慰安婦」の資料は却下されたが、実はユネスコ側は、韓国などと連携して2年後の登録を目指すよう、中国に促していた。最終審議が行われたアブダビで、ユネスコの過ちを目の当たりにした。
(編集部 中原一隆)
最終審議が行われたセントレジス・アブダビの会議室。そこには、申請者である中国・中央档案館の館長のネームプレートがあった。
「関係国からクレームがついた申請は他にもあった。だが、その全てに対応していたら埒が明かない。だから 南京大虐殺も、『政治性』を無視して審議した」
「韓国やフィリピンなど複数の国が関心を持っている 従軍慰安婦問題は、改めて2年後に共同で申請するよう、中国に伝えた 」
記憶遺産の「南京」登録、「慰安婦」却下の内幕を、淡々と語るユネスコ関係者の言葉に、記者は愕然とした──。
次ページからのポイント
中国の「歴史戦」に立ち向かった人々 藤岡信勝氏/水間政憲氏/阿羅健一氏/天児都氏/釈量子氏
政治利用されてきたユネスコの歴史 / ユネスコでも台頭する中国
「慰安婦」は2017年の登録が確実 / 中国の申請は「歴史のねつ造」資料
「自由・民主・信仰」のために活躍する世界の識者への取材や、YouTube番組「未来編集」の配信を通じ、「自由の創設」のための報道を行っていきたいと考えています。
「ザ・リバティWeb」協賛金のご案内
YouTubeチャンネル「未来編集」最新動画