沖縄出身の26歳女性が翁長知事の国連演説に反論「沖縄に人権侵害はない」

2015.09.26

スイスで開かれた国連人権理事会で、沖縄県の翁長雄志(おなが・たけし)知事が、沖縄に米軍基地が集中する現状を「人権侵害だ」と訴えた。これに対して2人の日本人女性がカウンタースピーチを行い、翁長氏の主張に反論した。

一人目は、ジュネーブ国際機関日本政府代表部の嘉治美佐子大使。「日本政府は、沖縄の基地負担軽減に最大限取り組んでいる。普天間基地の辺野古への移設は、アメリカ軍の抑止力の維持と、危険性の除去を実現する、唯一の解決策だ」と述べ、政府の立場を明確に示した(NHKニュース)。

二人目は、沖縄県名護市辺野古出身の26歳女性、我那覇真子(がなは・まさこ)さん。登壇した我那覇さんは、翁長氏の「人権侵害」発言について「真実ではない。プロパガンダ(政治宣伝)を信じないでください」と呼びかけた。さらに、「沖縄が先住民の土地だと主張することで沖縄を独立に導こうとする人たち、それを支持する中国こそが地域の平和と安定を脅かし、人権への脅威だ」と述べた(産経新聞)。

我那覇さんは「沖縄の政治、マスコミ、歴史、教育を左翼から取り戻し、日本を再建する」ことを目指して活動する団体「沖縄対策本部」のメンバーでもあり、現在は那覇のインターネット放送局のキャスターとして意見を発信している。こうした声からも、翁長氏の国会での発言が必ずしも県民全体の総意ではないことが分かる。

世代が下がると「移設反対」の割合も低くなる

また、沖縄では、普天間飛行場の辺野古移設について、世代が下がるにつれて「反対」の割合が低くなるという調査結果がある。「『沖縄の基地が減らないのは、本土による沖縄への差別』という意見をどう思うか」という問いについて、60代以上は「その通りだ」が67.3%、「そうは思わない」が28.3%と大きな差があるが、20~39歳では、「その通りだ」が36.2%に対して「そうは思わない」が62.1%だった。世代が下がると基地への容認度が高くなっていることが分かる(沖縄タイムスが15年4月に行った県内世論調査より)。沖縄の未来を担う若者の意見は、翁長氏の主張とは違う可能性が高い。

選挙のたびに主張が変わる翁長知事

元をたどれば、翁長氏は辺野古移設「推進派」だった。1999年第6回沖縄県議会の会議録を見ると、翁長氏が「普天間飛行場の早期県内移設に関する要請決議」の提出者代表として沖縄県議会で発言していたことが分かる。ところが、その主張は2010年の知事選で「県外移設」に変わり、2014年の知事選では「辺野古移設反対」を訴えるようになった。支持を得るために主張を変える政治家は、長い目で見ると県民から信頼されないのではないか。

政治家として真に沖縄県民を幸福の未来に導くために、沖縄と日本全体の正しい針路を示すべきではないだろうか。(真)

【関連書籍】

幸福の科学出版 『沖縄の論理は正しいのか?』 大川隆法著

https://www.irhpress.co.jp/products/detail.php?product_id=1459

幸福の科学出版 『真の平和に向けて』 大川隆法著

https://www.irhpress.co.jp/products/detail.php?product_id=1464

【関連記事】

2015年9月22日付本欄 沖縄の翁長知事が国連で基地移設反対を訴え 日本を脅かす行為は慎むべき

http://the-liberty.com/article.php?item_id=10228

Web限定記事 国連人権理事会で米軍基地辺野古移設反対を訴え 翁長知事は沖縄を中国領にするのか

http://the-liberty.com/article.php?item_id=10180

2015年7月26日付本欄 翁長知事が国連で演説へ 日本全体の国防を脅かす越権行為だ

http://the-liberty.com/article.php?item_id=9972


タグ:

「自由・民主・信仰」のために活躍する世界の識者への取材や、YouTube番組「未来編集」の配信を通じ、「自由の創設」のための報道を行っていきたいと考えています。
「ザ・リバティWeb」協賛金のご案内

YouTubeチャンネル「未来編集」最新動画



記事ランキング

ランキング一覧はこちら