沖縄県の翁長雄志(おなが・たけし)知事は21日午後(日本時間22日未明)、スイスで開かれた国連人権理事会に出席し、米軍普天間基地の県内移設反対を訴えた。日本の県知事が同理事会で発言するのは初めて。
翁長知事は演説の中で「第二次大戦のあと、米軍は私たちの土地を力によって接収し、沖縄に米軍基地を作りました。私たちが自ら望んで土地を提供したことは一切ありません」「沖縄の人々は自己決定権や人権をないがしろにされています」などと述べた(22日付ハフィントンポスト日本語版)。
辺野古のキャンプ・シュワブは地元が誘致したもの
しかし、辺野古のキャンプ・シュワブは地主と議会で誘致したものだ。1956年、経済的に厳しい状況にあった辺野古地区(旧久志村)は、村の発展の決め手として米軍誘致を決定した。地主と議会が日本政府と米軍に交渉、陳情した結果、キャンプ・シュワブの誘致活動に成功し、村は栄えた。翁長知事は嘘の情報を広めて辺野古への移設を阻止し、日本を守る米軍を追い出そうとしているのだ。
その上で、中国人観光客を数多く呼び込んでいる。これはチベットの歴史を彷彿とさせる。中国は最初「自治を保障する」などと言ってチベットに近づき、その約束を破って武力制圧を行った。その結果、チベット人の多くは虐殺され、中国政府の意向に反する人間に対する拷問や虐殺などが行われている。
中国の脅威を呼び込む行動は「外患誘致罪」の疑いがある
Web記事( http://the-liberty.com/article.php?item_id=10180 )でも述べたとおり、こうした翁長知事の行為は、日本そのものを危険にさらす行動であり、「外患誘致罪」の疑いがある。
この「外患誘致罪」とは、刑法第81条に「外国と通謀して日本国に対し武力を行使させた者は、死刑に処する」と定められている。通謀とは、ぐるになってたくらむこと。罪が確定すれば、「死刑のみ」が適用され、現在の法律の中で最も重い罪になる。
この罪で罰せられた人は戦前戦後を通して一人もいないが、適用される可能性があった人はいる。中国寄りの発言を繰り返し日本国内から批判を受けた鳩山由紀夫元首相だ。鳩山元首相は尖閣諸島の領有権について「中国側から『日本が盗んだ』と思われても仕方がない」などと発言し、物議を醸した。もし尖閣諸島において中国と日本の武力衝突が起きていたら、鳩山元首相は少なくとも中国に「武力を行使させた者」になっていただろう。
現在、中国は南シナ海に浮かぶ諸島の領有権を主張し、フィリピンやベトナムと争っている。また先日は、沖縄県の尖閣諸島沖の日本の領海を中国海警局の船3隻が侵入して航行した。南シナ海を次々と埋め立て、軍事基地になる滑走路を建設しており、アメリカも警戒を強めている。
翁長知事は国連演説の前に、仲井眞前知事による辺野古沖の埋め立て承認の取り消しを表明した。日本政府は引き続き沖縄の人の理解を求め移設を進める考えだが、国と国との約束である基地移設が滞れば、日米関係を揺るがしかねない。その上もし沖縄から米軍が撤退すれば、抑止力が働かなくなり、中国の侵略、つまり武力行使を呼び込むことにもつながる。
ちなみに翁長氏は那覇市長時代、何度も中国を訪れ、2005年には、習近平国家主席がトップを務めた福建省福州市から「名誉市民」の称号を受けるなど、中国との関係が深い。
日本を危機に陥れる翁長知事の一連の行動は、看過すべきではない。(真)
【関連書籍】
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2015年9月14日付本欄 辺野古埋め立ての承認取り消し 沖縄が中国領になれば人権弾圧の可能性も
http://the-liberty.com/article.php?item_id=10166
2015年7月26日付本欄 翁長知事が国連で演説へ 日本全体の国防を脅かす越権行為だ