火星と木星の間にある小惑星帯の中で、一番大きいと言われている準惑星ケレス。NASAが2014年に打ち上げたケレス探査機・ドーンが今年の初めに、ケレスの表面に強い光を放つ「何か」を発見した。
最初に発見された時は、ケレスから13600キロほどの距離で撮影され、画像に見つかった。NASAのジェット推進研究所によると、探査機が現在の距離(4400キロ)にたどり着いてから再び画像を撮ったところ、この光を再確認したという。
同研究所の発表によると、光は個々の光源が多く集まったものであり、「このような光の集積はケレス特有のものであり、太陽系の他の場所では見られない」とのこと。光はケレス表面の複数の場所から出ており、その多くがクレーターの中に見られる。
「氷や何らかの鉱物の塊による光の反射」や、「火山活動だ」などといった意見があるが、探査機の距離が遠く、解像度が悪いため、科学者の間でも光源が何かは分かっていない。一番大きな光源が約90キロほどの広範囲に渡っているため、一部のUFOハンターの中には「宇宙人の都市」ではないかとの憶測や期待もある。
NASAの発表によると、ドーンは28日まで、現在地でケレスの詳細な写真を撮った後、8月上旬をめどに、1450キロの距離まで詰めて、再び撮影を試みるとのことだ。
光の正体が何であれ、ドーンは史上初めて準惑星を調査したことで、すでに大成功を収めたといえる。しかし、これも宇宙探査の一歩にすぎない。宇宙探査には無限の可能性があるが、人類はまだ太陽系の内部もろくに調査できていないのが現状だ。
宇宙技術・産業に対するさらなる投資で、調査できる範囲の宇宙を飛躍的に拡大できれば、それは人類に大きな恩恵をもたらすだろう。(中)
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