新型潜水艦導入の計画を進めているオーストラリアのアボット政権が、川崎重工と三菱重工と協議し、完成品の輸入を考えていることが、このほど、ロイターの報道で明らかになった。また、その後の報道で、購入するのは日本の「そうりゅう型潜水艦」が有力視されていると報じられた。これが実現すれば、武器輸出三原則見直し後、日本は初めて完成品を外国に輸出することになる。
オーストラリアは2030年ごろまでに、潜水艦の世代交代を計画しており、すでに自国で建造したコリンズ級潜水艦に対しては、メディアから「信頼性と騒音が劣悪」などと散々な批判を浴びている。しかし現在は、自国で設計・建造する余裕はなく、「開発失敗のリスクを取りたくない」と、完成品を輸入する方向で検討を進めている。
世界を見渡すと、潜水艦を自国で建造できる国は限られている。