2014年10月号記事

The Liberty Opinion 4

日本軍人の暴力を強調する宣伝用動画。

(右)ニューヨークタイムズのベストセラーリストで14週連続で1位を記録した原作本。

日本軍による組織的な捕虜虐待は真実か?

12月公開の映画「UNBROKEN」

今年12月末、ハリウッド女優のアンジェリーナ・ジョリー氏が監督した反日映画「UNBROKEN」がアメリカで公開される。

この物語の主人公はオリンピックの陸上選手だったルイス・ザンペリーニ氏。同氏は先の大戦時に搭乗したB24爆撃機が墜落し、太平洋のマーシャル群島沖を漂流した後に日本軍の捕虜となり、大森、大船、直江津の収容所で虐待されたという。

すでに累計350万部を売上げた同名の原作(ローラ・ヒレンブランド著、未邦訳)には、日本軍を貶めるような、史実かどうか疑わしい話が数多く書かれている。

日本軍が捕虜を食べる? 荒唐無稽なエピソードの数々

原作では、日本軍人の多くは日常的に捕虜を暴行する「暴力漢」、日本軍は国際法違反の「虐待集団」として描かれ、日本に対する米軍の空襲と原爆投下によって、連合国の捕虜が救われるという筋書きだ。

さらには、日本の軍人が生きたまま捕虜の肉を食べたという荒唐無稽な話や、「日本軍はテニアンで5千人の朝鮮人捕虜を虐殺した」という記述もある。当時、朝鮮人は日本軍人として戦っていたのであり、史実に反したありえない話だ。