ロイター通信が、欧米諸国において、世界を視野に入れた軍事政策・戦略の見直しが行われているとの見方を示している。

欧米の軍事戦略家はこの10年、イスラム系テロ組織との戦いに気をもんでいたが、世界情勢の変化とともに、再び大国間の戦争を想定した有事の計画を練り始めている。ロシアのクリミア編入により、北大西洋条約機構(NATO)諸国が欧州の安全保障に対して持っていた自信をなくし、核戦争の可能性を検討せざるを得なくなったという。

また、同戦略家らは、中国が西太平洋におけるアメリカの同盟国に与える脅威も懸念材料の一つであるとしている。局地的な紛争を、世界中を巻き込んだ戦争へと発展させないために、紛争のリスクを抑止する方法を模索しているという。

これらの戦略思考の変化の中には、いくつか興味深いものがある。