ドイツの惑星研究所が、太陽系にそっくりな「第2の太陽系」とも呼ぶべきものを発見したと発表した。ドイツの複数のニュースサイトがこのほど報じた。

この第2の太陽系の中心の星はKOI-351といい、この周りを7つの惑星が回っている。このうち3つの惑星の公転周期(1年の長さ)は331日、211日、60日と、それぞれ太陽系の地球(365日)、金星(225日)、水星(88日)に近い。これらの星の公転軌道を絵に描いて太陽系と比べると、この3つの星はほぼ重なった。

この中で地球に近い公転軌道をもつKOI-351hは、地球と同じで、水が液体で存在できる条件を満たすため生命が存在しうるとされる「ハビタブルゾーン」(生命居住可能領域)にある。では人類が移住する先として考えてよいかと言えば、そうもいかない。KOI-351hは木星のようにガスでできているため、堅い地面がないからだ。

メディアの取材に対し、発見した天文物理学者のファン・カブレラ氏は、「このKOI-351hに衛星があれば、生命が住めるかもしれない」と語る。ただ、この第2の太陽系は地球からは約2500光年離れているので、直接行くことは難しい。

地球に似た星にはこれまでもグリーゼ581gなどが発見されており、そうした星が見つかるたびに、地球以外にも生命が存在する星があるのではないかという期待が高まってくる。

「まだ見つかっていない」からという理由で、UFOや宇宙人の存在について「信じない方が知的」という態度を取る人がいる。しかし、ここまで太陽系に似ているものが見つかると、やはり宇宙には無数の星があるのだから、どこかには私たちと同じような人類が生きていると考えるのが自然だろう。

未知のものに対しては、「見つかっていないのだから、あるはずがない」という思い込みを外して、心を開いて探求する姿勢を持ちたい。そこに、新しい発見があるのではないだろうか。(居)

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