地球外知的生命体の探査(SETI)といえば、宇宙人から発信される電波を巨大望遠鏡で探索するというのが一般的には有名だが、世界の大学では、宇宙人の発するレーザー光線をキャッチしようという研究も行われている。

レーザー光線は人工的な光なので、感知できればそこに文明が存在するというわけだ。この研究を行っているのは、ハーバード大学やプリンストン大学、カリフォルニア大学、ウィーン工科大学など。レーザー光線の探査は、望遠鏡と光のパルスをキャッチする探知機だけなので安価で済む。また精度も高く、カリフォルニア大学バークレー校が管理運営するハワイのケック望遠鏡では、自然界では存在しない10億分の1秒という光のパルスを感知することができるという。

電波の探査では、1977年、オハイオ州立大学によって、一度だけそれらしきものを観測されたことがあり、驚きを込めて「Wow! signal(ワォ! シグナル)」と呼ばれている。これがヒントとなってヴェガ星からの交信を描いた映画「コンタクト」が製作された。

一方のレーザー光線は、今のところまだ感知できていないが、ハーバード・ガゼット紙は、大宇宙の星々の光の中から、他の惑星の人工的な夜の「街の灯」を見分けることは可能であり、合理的な宇宙人探査法であると太鼓判を押している。海王星の外側のカイパーベルトから東京レベルの都市を観測する位が最適なのだともいっている。

このような壮大な研究に対して、昨年、テンプルトン財団は、20万ドル(約2000万円)をカリフォルニア大学バークレー校のジェフリー・マーシー教授に授与している。また先日、イギリスでは王立天文学会が「英国SETI研究ネットワーク」を設立したところだ。民間のリサーチャーだけでなく、このように学術の世界も真剣に宇宙人を探し求める前提には、「この広大な宇宙に他の知的生命体がいないわけがない」という確信がある。

日本のメディアでは、あまり宇宙人探査の記事はお目にかかれないが、世界レベルで宇宙人の存在は常識となっている。(純)

【関連記事】

2013年7月26日付本欄 地球外知的生命体の探査に、英王立天文学会が乗り出した!

http://the-liberty.com/article.php?item_id=6399

2013年1月7日付本欄 「2024年までには宇宙人とのコンタクトが可能に」と英国調査官

http://the-liberty.com/article.php?item_id=5431