英誌「Economist」1月26日号に、イスラム教国が科学技術の重要性に目覚め始めたとの記事が出ている。イスラム世界の発展の可能性を示唆する内容なので、要約紹介。

まず、イスラム教国が現状、科学研究面で非常に弱いことを示す数字として(カッコ内は弊誌による補足)

  • 2005年の1年間で、米ハーバード大学が生んだ科学論文の本数は、アラビア語圏17カ国の科学論文の本数を合わせたよりも多かった。
  • イスラム教徒は世界で16億人に上るが、その中からノーベル化学賞や物理学賞の受賞者はこれまで2人しか出ていない。一方ユダヤ人は、人口はイスラム教徒の100分の1だが同賞の受賞者を79人も生んでいる(約4千倍の輩出率)。
  • イスラム諸国会議機構(OIC)の加盟57カ国は、GDPの0.81%しか研究開発にあてておらず、世界平均の3分の1。米国は2.9%、イスラエルは4.4%(日本は約3%)。

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