1カ月後に、一度に開通する高速道路としては日本史上最長の区間が開通する。4月14日に開通する、新東名高速道路の御殿場JCT~三ケ日JCT間の約162kmだ。
現在、東名高速では御殿場JCT~三ケ日JCT間で、年間2500回もの渋滞が発生しているが、この渋滞が新東名の開通によって解消されるという。また、カーブや坂道もゆるやかな直線に近い道路で走りやすく、両JCT間の距離は約10km短くなる。
東西の大都市圏を結ぶ、日本の大動脈である東名高速道路は、1969年に全線開通したが、現在の交通量は開通当時の3.6倍にも達しているという。インフラも時代に合わせて整備し続けなければ、十分な機能を果たせなくなる。
渋滞にはまると、「高速道路」は一転して「拘束道路」に変わる。渋滞による時間損失は全国で国民1人当たり年間50時間とされ、金額換算すると12兆円にのぼるとも試算されている。
逆に言えば、今以上に移動時間を短縮できるものをつくれば、経済を飛躍的に伸ばすことができるということだ。リニア鉄道網や、宇宙空間を経由するスペースプレーンなど、移動時間を劇的に短縮する「交通革命」に向けて積極的に投資することが、日本のみならず、世界を富ませていくことになる。(泰)
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