日本の一人当たりGDP(国内総生産)が過去最高となった。
日本のGDPそのものはこの20年ほどは長期低迷状態に陥っているが、ドル換算で比較すると4年連続プラスで、2010年は過去最高の4万2983ドルとなっており、世界で14位となっている。
その背景にあるのは円高だ。円でのGDPは低調でも、円高が進んだ結果、ドルベースでのGDPは上昇、海外から見れば、日本のGDPは成長していることになる。
中国にGDPで抜かれたと言っても、一人当たりGDPでは、中国は日本の10分の1程度。まだまだ日本の国力は強い。
日本は世界に冠たる経済大国であり、国際社会ではその自覚が求められる。TPP(環太平洋経済連携協定)に関する感情的な反対論も、世界からは「それだけお金を持っていて、なぜもっと買ってくれないのか」というように見える。
日本は、自身の持つ力の大きさを、もう一段国際社会に貢献する方向で使うべきだ。(村)
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